Yahoo!ショッピングの出店無料化と楽天市場の動き

日経トレンディ

 昨日の午後3時にYahoo!のEC領域に関する新戦略の発表会がありました。ここでは、孫正義氏も登場して、戦略の説明を始めました。

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Yahoo!ショッピングとヤフオクのストア出店料の無料化

 この中では、誰しも予想していなかった戦略について説明がありました。Yahoo!ショッピングとヤフオク!のストア出店料を無料にするという発表です。

 特にYahoo!ショッピングにストアを出店する際の初期費用21000円、月額費用25000円、売り上げロイヤルティ1.7から6.0%の全てを無料にするそうです。ヤフオク!の出店料は月額18900円が無料になります。

 また、Yahoo!ショッピングの出店者は顧客へのメール送信が無料になる他、Yahoo!ショッピング上に自社サイトへのリンクを設置して顧客を誘導することもできるようになります。

 これにより、インターネットの本来の特徴である、自由と無料をEC領域にも展開するということです。

気になる今後のYahoo!ショッピングの収益源

 気になるのは、Yahoo!ショッピング自体が、どのように収益を上げて行くかについてです。場を提供していく以上、サーバー等の運用にもお金がかかりますし、これから先、出店希望者が急増すると思いますが、その審査や顧客からのクレーム対応とも向き合っていかなければなりません。特にショッピングモールが無法地帯になってしまっては大変なことになるので、経費は増えて行くのではないかと思います。

 Yahoo!としては広告収入で賄っていくとしていますが、今後どのような展開になるのかが気になるところです。

 まさにYahoo!BBでADSLモデムを無料でさばきまくったときと同じ展開なので、Yahoo!としては何らかの青写真、何らかの勝ちパターンを想定しての発表ではあるのでしょう。

発表を受けてYahoo!の株価は下落

 今回の発表については、市場ではどう抑えているのか、発表翌日の東京市場の様子も確認して見ました。

 Yahoo!自身は収益モデルに対して市場は不安を持ったようで、前日の終値では572円だったものが午前の終値ベースでは524円へと株価が下がっています。

 一方で大きな打撃を受けると思われる楽天については、株価が急落しました。こちらも前日の終値では1354円だったものが、午前の終値ベースでは1172円まで落ちています。

 現時点では楽天では特に公式にニュースリリースを発表していません。Yahoo!の今回の発表に向けた動きをおさえることができなかったのかもしれません。楽天として、特に今回のYahoo!の発表が経営を脅かす大きなものと捉えるのか、それともとるに足らない話と考えるのかが一つの判断ポイントになるかと思います。

 楽天自身も金融などの分野へ多角化を実施しておりショッピングモール運営だけに頼った収益モデルから脱却しているので、どんな対抗措置を打ち出してくるかは気になるところです。

【2025年4月3日追記】

楽天市場の優位性は2025年でも高い

 出店料無料化の発表から12年が経過しましたが、2025年になってもYahoo!ショッピングと比較して楽天市場の方が集客力に勝っているように見えます。楽天市場は強力な楽天経済圏を活用していることや、楽天グループのサービスを使えば使うほど楽天市場のポイント還元倍率が高くなるSPUなどの仕組みを通して全体の活性化につなげているように見えます。

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