NHKニュースで、東京証券取引所が夜間取引市場の開設を検討しているという報道を流していました。現在は東証における取引は午後3時で終了してしまいますが、その日の夜間にも取引ができるように市場をオープンさせるのが夜間取引市場になります。取引時間については午後7時から午後11時30分といった幾つかの案が検討されているようです。
この午後7時以降というのは、ちょうどサラリーマンが自宅に帰った頃になるでしょうか。普通のサラリーマンは昼間の時間帯にタイムリーに取引注文を出すことは困難ですので、夜間に開設されることは良いことだと思います。
午後3時以降に連続して市場をオープンさせる案もあるかとは思いますが、企業の決算発表は午後の取引が終了する午後3時から実施されることが通例です。この企業の決算発表を実施する時間帯に市場がオープンしていると、株価が乱高下してしまう可能性もあるので、少し頭の冷却期間を置いた午後7時の開始というのが有力になっているのでしょう。
現在でも株式を夜間に取引できるPTS市場があります。
以前は楽天証券でも取引ができた時期もあり、実際に自分でも取引をした経験があります。その時の印象としては、絶対的に取引に参加している人の数が少ないので、買い注文、売り注文ともにそれほど多くなく、約定がなかなかしにくいと思っていました。その後、2011年の東日本大震災で楽天証券ではPTS取引を休止したまま今に至っているので、その後どのようになっているのかはわかりません。
ただ、東証が夜間取引を始めれば、取引に参加する人は昼間の取引と同様の規模を期待できますので、なかなか約定しにくいといった心配はいらなくなりそうな気がします。そういう意味では、東証が始めることは歓迎すべきことなのではないかと思います。
東証では来年の秋に開設することを目標にしているようなので、今後の動きに注目したいと思います。
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