2月27日にJR東海は東海道新幹線の最高速度を現在の時速270Kmから285Kmに引き上げると発表しました。2015年春のダイヤ改正から実施することを目指しています。今回の速度アップが実現した背景には、カーブを減速せずに走行する装置が搭載されたN700Aや改造したN700系の車両の存在があります。
今回の速度アップがもしも実現すれば、300系「のぞみ」が誕生した1992年3月以来の23年ぶりのことになります。
気になる東京から新大阪までの所要時間ですが、現在は2時間25分かかっているものが、わずか2分から3分程度の短縮しか見込むことができないそうです。この2分から3分の削減のために、JRでは研究を進めてきたということです。ただ、この到着時間が数分早くなることに、それほどの価値があるのでしょうか。利用者からみると、そんなに大きなメリットがあるわけではありません。
どの程度の研究開発費をつぎ込んできたのか判りませんが、投資対効果からみるとあまり高くないように思います。この2分~3分の改善にお金を使うのであれば、安全性を高めることとか、リニアモーターカーの開発に予算を回した方が良かったのではないかとすら思います。
会見の中では社長から「列車が遅れたときに時間を回復するのにも能力を発揮するだろう」という発言があったようですが、そもそも最高速度285Kmを前提にダイヤが組まれている上、短縮できたとしても東京-新大阪間で2分~3分だけなので焼け石に水のように思います。
なんだか、とても不思議なニュースだと思いました。
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