NTTドコモが6月末からVoLTEサービスを開始することを発表しました。今まで、携帯電話やスマホで通話する際には、たとえ端末がLTE回線に対応していても、以前の3G回線に切り替えて通話が行われていました。
VoLTEは、Voice over LTEの略で、通話もLTE回線を利用することができるようになります。LINEやSkypeなどのIP電話でもLTEを使って通話をできますが、最大の違いはVoLTE通信を他の通信よりも優先するため、データ通信が不安定な場合でも通話の品質ができる限り落ちないように制御されることが違いです。
ただ、このVoLTEサービスを利用できる端末は、下記の対応機種に限られて、かつ今後提供されるOSにアップデートする必要があります。
・スマートフォン
「GALAXY S5 SC-04F」
「Xperia Z2 SO-03F」
「AQUOS ZETA SH-04F」
「ARROWS NX F-05F」
・タブレット
「AQUOS PAD SH-06F」
「Xperia Z2 Tablet SO-05F」
上記の機種を除いて、現時点発売されている機種についてはファームウエアのアップデートを含めてVoLTEへの対応はできないようです。(ソフトウエアの対応のほか、ハードウエアでも対応が必要なのかもしれません)
また、iPhoneでは最新の5sや5cでもVoLTEを利用することはできません。ネット上ではiPhone6+iOS8でVoLTEをサポートするのではないかという噂もありました。
LTEは同じ周波数帯域を利用していたとしても従来の3G回線と比較して約3倍のデータを送ることができます。この中で音声を送るので、ネットワークを効率的に使えた分だけデータ通信の領域が余るので、これをプラスのサービスとしていかすことができます。
ドコモの発表では以下の4つのメリットが説明されていました。これらのメリットは発信者と受信者が両方ともVoLTE対応端末を利用していて、Xiサービスを利用できるエリアで受発信しているときに使うことができます。
(1)高音質化
従来 300Hzから3.4kHz程度まで
VoLTE 50Hzから7kHz程度まで
(2)スピーディな発着信
スマホで電話の発信をしてからもう一方のスマホで着信するまでの時間
従来 7秒50
VoLTE 2秒66
(3)高速マルチアクセス
電話中にサクサクとデータ通信
(4)ビデオコール
Xiエリア内のVoLTE対応端末同士の国内通話で利用できるサービスです。ビットレートは384Kbpsです。
NTTドコモでは先日に電話かけ放題になるサービスを発表しました。一気に利用者が増えると、既存の3G回線の容量が心配になるところでしたが、新しい端末ではVoLTEでLTE回線に逃げていくことも考慮されてのサービス開始だったのだと思います。
ドコモの今後の巻き返しがどうなるのか、気になるところです。
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