千葉市議会が市立小中学校へのエアコン設置を不採択

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千葉市議会が6月25日に、市立小中学校や特別支援学校の教室にエアコンを設置してほしいという市民団体から請願を不採択にしました。

不採択の理由は下記の通りです。

・耐える能力も必要
・トイレ改修が先

自民党の議員が「環境への適応能力をつけるにはある程度、耐える能力を鍛えることも必要だ」と発言したことが、朝日新聞の記事には載っていました。今回の議決時には共産党を除く全会派が「老朽化したトイレ改修を優先すべきだ」などを理由に反対しました。

ヤフーニュースの記事によれば、首都圏三県の政令指定都市の中で教室にエアコンが無いのは千葉市のみとなるそうです。

議会に出ているような人は、もしかすると年齢の高い人が多くて、「私の若い頃は、教室にエアコンなんて全くあり得なかった」などと言っている人もいそうな気がします。

しかし、周囲がアスファルトで囲まれてしまい、熱気が逃げるところがなくなってしまったことや、海周辺に高いビルが建ってしまい海風が陸地に届きにくくなったことで、夏の厳しさは毎年高まる一方に感じます。市民団体が心配しているように、このままでは熱中症にかかる児童も出てきてしまうのでは、ないでしょうか。

調べてみると、千葉県の調査結果を見つけました。1953年以降の56年間の傾向を100年間に換算すると、銚子で0.47度の上昇にとどまっているのに対して、千葉では2.53度も上昇しているそうです。

また、ヒートアイランド現象が顕著になった1965年以降の44年間を100年間に換算すると、銚子が1.83度、千葉が5.62度上昇しています。

【出典】

☆http://www.pref.chiba.lg.jp/kansei/documents/dai1syou1-2.pdf

こんなに環境が変わっているのに、「耐える能力を鍛えることも必要だ」と発言した自民党の議員は、名前を明らかにして、その発言の本意をきちんと説明すべきではないかと思います。

市議会の議員となると、異動には運転手付きのクルマ、当然執務室ではエアコンが稼働し、あまり外気が昔と比べてどんなに変化しているのか知るチャンスが少なくなってきているのではないでしょうか。

まずは、千葉市議会の建物にあるエアコンのスイッチを全て切って、全ての窓を全開にして執務や会議を行い、その上で、決議を行ってみてはどうでしょうか。

千葉市教育委員会で設置にかかる費用を試算したところ、必要なクーラーの台数は2800台で費用にして76億円になるようです。確かに高額ではありますが、これを一年で一括して工事をするのではなく、熱がこもりやすい教室から優先して、何年間かに分けて工事をすれば、千葉市ほどの規模であれば工面できる金額なのではないでしょうか。

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