SONYは構造改革の一環として、7月1日からテレビを開発する子会社を設立し、そちらにテレビ事業を移管します。その子会社の名前は、ソニービジュアルプロダクツ、社員数は750名、新社長への取材内容が、AV WATCHで記事になっていました。テレビの会社なのに「ソニービジュアルプロダクツ」という名前を付けたのはTVを中心としたビジュアル製品としての付加価値を付けていきたいという気持ちの表れです。
その取材の中で、Androidを使ったテレビ向けのプラットフォームである、Android TVを全面採用することを明らかにしました。まだ、6月25日のGoogle I/O 2014で発表されたばかりのプラットフォームになります。
SONYは3年前にGoogle TVを内蔵したテレビを発売したことがありますが、当時と比較すると、ブロードバンド回線がさらに一般的になり、スマホで動画を見る視聴スタイルやYouTubeといった動画サイトも非常に人気です。このような多機能なテレビに対する消費者の考え方も当時とは圧倒的に変わってきていると思います。
当時の製品には下記の機能が搭載されていました。
・サーチエンジン機能
・ウェブページの閲覧機能
・Androidアプリの動作
・スマホをリモコンとして利用
・スマホからTVへの写真・映像転送
・オンデマンドで映画視聴
・YouTube最適化
・インターネットとTVを同時に表示
・音楽サービス機能
・デジタルフォトフレーム機能
第一世代のGoogle TVはIntelのATOMプロセッサを前提にしていましたが、第二世代ではARM製プロセッサで動作するようになり環境が軽くなりました。今回のAndroid TVは第三世代の商品にあたります。テレビとAndroidスマートフォンやタブレットでどんな連携が新たに出来るようになったのかが気になるところです。
また、SONYの新子会社では4Kを中心とした高付加価値な商品を投入することにより収益改善を行うとしています。従来の解像度のテレビではどうしても海外から輸入されてくる安価な製品との価格競争になってしまいますので、SONYとしてはあまり価格競争に陥らない分野の商品を出していきたいようです。
テレビにいろいろな機能を搭載していく試みはいろいろな形で行われてきました。たとえば、apple TVについても同様の試みといっても良いと思います。ただ、今のところは爆発的に売れているという状況にはなっていません。ただ、時代はレンタルDVDを借りてくるといった従来の仕組みから、高速ブロードバンド回線を活用してオンデマンドで見る時代に急速に移り変わりつつあります。このような新しい視聴スタイルに慣れた人の割合が増えるにつれて、どこかで爆発的にAndroid TVやApple TVが売れる時期が近づいているのではないでしょうか。
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