7月18日に米国Amazon.comが電子書籍とオーディオブックが読み放題になる「Kindle Unlimited」を開始したことが日本の報道機関でも紹介されました。こちらのサービスはAmazonが販売するKindle端末だけではなく、iPhoneやiPad、Androidスマホ、Androidタブレットなど、Kindleアプリが動作する端末でも楽しむことが出来ます。さらには、30日間の無料体験期間も準備されているという太っ腹ぶりです。
日本では
・ブックパス (ブックパス | コンテンツ | au)
・yomel.jp (電子書籍アプリ・小説読み放題月額-yomel.jp)
などでも読み放題のサービスは提供されています。たとえばauが提供するブックパスは月額562円で小説、雑誌、実用書、コミック、写真集などが読み放題になります。読むことができる書籍はこちら(ブックパス – auの電子書籍ストア –)で確認することができました。
日本でも電子書籍市場が急速に立ち上がるのではないかと言われてきました。しかし、AmazonのKindle、楽天のKoboなど各種のサービスが立ち上がっても、まださほど本格的に市場が立ち上がった感じはありません。
特に日本の市場ではいくつかの電子書籍サービスが販売不振などの理由で廃止されてしまい、サービスが廃止されたときにそれまで購入した書籍が読めなくなるのではないかという不安が消費者の脳裏をかすめたのが、低迷している一つの原因だと思います。
紙の書籍であれば出版社が潰れようとも確実に紙の書籍は手元に残ります。しかし、電子書籍サービスの場合には、コンテンツは消費者に貸与されているだけなので、サービス提供会社が潰れてしまった場合、そのコンテンツを見続けることができる保証がありません。
また紙の書籍であれば他人に貸して読んで貰うこともできますが、電子書籍は自分のアカウントに紐付いているため他人に貸すことはできません。
唯一、電子書籍は電子データだけになりますので保管スペースが極端に少なくて済むこと、そして持ち歩きがとても簡単なことが大きなメリットということができるでしょう。
原材料が圧倒的にかかっていないにも関わらず、値段も紙の本とさほど変わらない場合も多く、電子書籍のお得感は今ひとつと言っても過言ではないでしょう。たとえば、株券を保管してくれる「ほふり」のような機関ができれば、もう少し消費者は安心して電子書籍のコンテンツを買うことができるようになるかもしれません。
今回のAmazonの読み放題サービスは、また今までとは違った電子書籍の概念となります。auのブックパスも含めて、今後、このような読み放題サービスがどのように消費者に受け入れられていくのか気になるところです。
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