成田からベトナムのハノイに行く日本航空の飛行機の中で、エンタテイメントとしてどんな映画が準備されているかを確認してみると、レパートリーの中に映画「超高速!参覲交代」があるのを見つけました。結構最近、ロードショーで公開されていた映画だと思います。実はロードショーをしているときに見にいきたかったのですが、いつの間にか終わってしまっていてそのままになっていました。このように機内で見られるのはありがたい限りです。
超高速!参勤交代は2013年に講談社から小説として出版されて、2014年に松竹の配給で映画化されました。江戸時代、8代将軍の徳川吉宗が世を治めていた1735年の物語です。せっかく1年間の江戸での勤めを終えて帰国した磐城国の藩主「内藤政醇」は、「5日のうちに再び参勤交代せよ」と命ぜられました。
参勤交代という制度の下では、各諸大名は1年おきに江戸と自分の領地の間を往復しなければいけません。さらに江戸を離れる場合には自身の妻子を江戸に住まわせなければいけません。江戸へ往復するための旅費だけではなく江戸での滞在費までもを大名に負担させるため、各藩には大きな財政的負担を課していました。また、妻子を江戸に残すことで人質をとることにもなり、各藩の軍事力を低下させる役割を果たしたと言われていることや、江戸時代の将軍と大名との主従関係を示すための軍事儀礼であったことがWikipediaで紹介されていました。
これだけ藩の財政に負担をかける参勤交代を、またすぐにしろ!というのですから大変です。江戸幕府の老中、松平信祝が藩を財政難で潰してしまって金山を手に入れるために無理難題をふっかけたのだそうです。
超高速!参勤交代ではごく少人数が山中を走る抜けて、幕府の役人が監視している宿場でのみ日雇いのメンバーを揃えて大名行列を組むという決断をしました。これならば5日間という短短期間、少ない予算で江戸までいくことができる可能性があります。いったい、この参勤交代で何が待ち受けているかということが、この映画の見どころになります。
ロードショー公開の第三週目で興行収入が11億円弱、観客動員数が52万人にも達して、成功した映画となりました。この実績のとおり、テンポが良くて面白い映画に仕上がっていました。飛行機の中で見るには、ちょうど良い作品だったと思います。
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