2014年における中国のGDP(国内総生産)伸び率が+7.4%に減速したという報道がありました。政府目標にも届きませんでした。これだけの成長率でありながら24年ぶりの低成長なのだそうです。いかに一昨年までが大きな成長を続けてきたことが逆によくわかります。
2013年の1年間ではGDPの伸び率は7.7%でしたので、0.3%落ちたことになります。中国経済は減速傾向が鮮明になってきていると日本国内では報道しています。
ちょうど現在、中国に滞在しているので、こちらのニュースを見る機会がありました。中国国内においては、今回のことはポジティブに報道されています。むしろ昨年よりもGDPの絶対額がプラスになったことを前向きにとらえた報道でした。
ただ、日本自体はもはや少子高齢化が進みつつあり、人口が減少する方向に進んでいます。GDPも中国のように大きく向上することは望みにくい状況です。アベノミクスと騒がれていますが、景気が大きく良くなったという実感もなかなかわきません。
そのような環境にありながら、あまり中国の経済が減速したということばかりを大きく報道することは、あまり適切ではないようにも思います。中国の報道を見ると事実はありのままに伝えていますが、やはり国民に向けては前向きなメッセージを伝えなければいけませんので報道のスタンスは良く理解できました。
日本においても明らかに経済的に「良くない」状況であったとしても、首相の発言はできるだけ前向きな表現が使われることが多いです。
日本の報道は少しネガティブに伝えすぎているような気もするので、あまり報道ではお互いの足を引っ張り合うような話ではなく、双方で協力して、世界全体をいかに良くしていくかという前向きな議論ができるようになると良いとつくづく思います。
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