ブルームバーグの報道によると、NTTドコモが既存で実施している携帯電話-サービスのメニューに加え、今までは他の会社を通して実施していたMVNOへ自らが参入する方向で検討しているそうです。今回は「リーク情報」というよりは財務担当の常務執行役員とのインタビューで明らかになったとのことですので、かなり情報源をしっかりとしているようです。
NTTドコモ自身がMVNOを大々的に実施すれば、自社の売り上げを大きく落としてしまい、経営に大きな影響がありますが、もしもMVNOに参入しなかったとしても他社を通じた販売が伸びれば所詮はNTTドコモの経営に影響してしまいます。どちらにしても厳しい現実が待ち構えているので、慎重に検討を進めているのでしょう。
MM総研の調査によればMVNOの回線数は2014年9月時点で1928万回線にもなったそうです。同じ年の3月との比較で3割も増加しているということで、急激な伸びです。
以前はSIMフリーのスマホを購入すること自体が難しかったのですが、最近では量販店で簡単に入手することができるようになりました。また、MVNOのサービスを提供する会社も増えて、また販売のチャネルも量販店や通販など、こちらもまた簡単に入手することができます。以前は少しマニアックな感じがしていたSIMフリースマホでMVNOを利用するということも今ではハードルがとても低くなっています。
これほどの勢いでMVNO回線が増えている現実は携帯電話大手三社、NTTドコモ、au、ソフトバンクも既存の料金体系だけを維持し続けることは非常に厳しい状況になっています。そもそも、スマホを持つのに月額6000円から7000円程度かかる現在の料金体系自体が家計に与える影響が大きすぎるので、価格に敏感な消費者はいち早くMVNOに乗り換えます。従って、各社とも今後、MVNOとの関係をどう整理するのか、頭を悩ませているのではないでしょうか。
もし、NTTドコモ自身がMVNOを扱うとしても、たとえばブランドを分けるなどして、出来るだけ既存のサービスは出来るだけ守るような工夫をするのではないかと思います。また、MVNOについてはドコモショップでは扱わずに通販ONLYにする等の差別化も行うかもしれません。私自身は来年の3月まではiPhone5sを通信料込みで月額3000円ほどの価格で利用できているのですが、来年の3月になると6000円ほどの価格に跳ね上がってしまいます。それまでにはMVNOへの乗換を検討しようと思っています。
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