昔の高速1000円などの施策が行われていた当時と比較して、現在のETCにおける割引制度は順次予算の縮小とともに、割引幅が少なくなってきています。
そんな旧来のETCに続いて新しく政府が導入を後押ししたいと考えているのがETC2.0という規格です。
こちらは従来のETCに関する機能を大幅に拡充して、自動車の走行データを収集することにより、細かな渋滞情報や安全情報などをドライバーに提供するシステムです。
全国の高速道路にITSスポットと呼ばれている通信ポイントが設置されています。ここを通過したクルマから直近80Kmの区間に関して下記の情報を取得します。
・どのような経路をたどったか
・どれくらいのスピードで走ってきたか
このETC2.0の対応機器には少なくとも走行距離80Kmまではこれらの情報をメモリーすることができるようになっているのでしょう。
また、高速にITSスポットを通過する際に多くの情報をやり取りしなければいけませんので、この辺の無線通信技術もより高度なものが採用されていると推測できます。
こんな情報を集めることによって、ドライバーに対しては下記の情報を提供します。
・現在のおよそ5倍にあたる最大1000Kmの広い範囲の交通情報
・事故や積雪などの安全情報「画像データなどで提供
また、民間企業とも連携をして下記のような用途にも利用できるようにするとしています。
・駐車場での支払い
・ドライブスルーでの決済手段
規格がアップグレードするたびに機器を買い換えなくてはいけなくなるのはエコではありませんが、クルマ自体、数年から十数年に一回は買い換えるものなので、その買い換えのタイミングでは順次新しい規格の装置を使っていけばよいのかもしれません。
ETC2.0に対応した機器の価格はまだ値段が高いですが、普及するに従って徐々に値段は安くなるものと思います。今回のETC2.0での通行による高速道路料金の割引幅が大きければ確実に普及の後押しになるのではないかと思います。
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