Yahoo!カーナビがandroidおよびiOS端末向けに公開されています。こちらのカーナビアプリはすべて無料をキャッチコピーに公開されていることもあって、拡張機能を利用しようとしたときに有料となるようなことがありません。Yahoo!JapanのIDでログインさえ行えば渋滞・規制情報(VICS)や全国24,000カ所以上の駐車場で、リアルタイム満車・空車情報、ガソリン価格、JAF優待施設情報、までもがわかります。
そして、8月4日にはYahoo!カーナビにおいて、オービスなどの自動速度違反取締装置の設置場所を地図と音声で知らせる「スピード注意情報」の提供を開始しました。今まではレーダー探知機を取り付けないとわからなかった情報です。このスピード注意情報では、オービスなどが設置されているエリアにSLOWアイコンが表示されます。また、ルート案内をしているときにこのスピード注意エリアに近づくと、「この先、スピードに注意してください」という音声でドライバーに注意を促します。この注意喚起の音声案内は一定の距離で事前に二回流れますが、もしもルート案内と音声案内のタイミングが重なってしまった場合にはルート案内の音声が優先されます。
Yahoo!カーナビが公開される前は、Googleマップのナビ機能を除いてはカーナビアプリは有料で公開されていました。にもかかわらず、Yahoo!が無料でカーナビの公開に踏み切ったことは、各カーナビアプリ開発会社にとっては大きな痛手だったのではないかと思います。市場調査では市販カーナビのシェアが減ってディーラーオプションのナビとスマホナビアプリのシェアが増えました。やはりクルマを購入するときにナビは取り付けたいですし、またあとからナビを購入してクルマに取り付けていた人は以前であればポータブルナビを購入していたところ、手ごろな手持ちのスマホでのナビを利用する人が増えたのは十分に理解できるところです。
今回の調査の結果でスマホのナビが伸びた理由は、Yahoo!カーナビの影響が大きいです。ナビアプリのシェアでは30.2%にもなってしまいました。スマホナビアプリについては市販のポータブルナビと比較すると地図やスポットの情報を自動的に新しくしてくれるほか、ナビの機能にバージョンアップがあるとアップデートを簡単にすることができます。以前のポータブルナビのように更新版の地図を購入したり、新しいナビに買い替えたりする必要がありません。
今後は車に組み込んで使うタイプのナビは一定の市場をキープできる可能性がありますが、ポータブルナビの市場はスマホをナビとして利用する人が増えることによって厳しくなっていくのではないかと思います。また、ナビアプリは有料アプリを利用する人は減っていき、無料のナビアプリを使う人が増えていくのではないかと思います。
今回、Yahoo!カーナビではオービスなどの警告をする機能を追加しましたが、今後はドライブレコーダーの機能を追加することも可能でなのではないかと思います。そうすると、ドライブレコーダーやレーダー探知機を別に購入する必要すらなくなる可能性があります。今後、どのような形で進化していくのかが気になるところです。
コメント