8月最後の土曜日、何か映画館で良い映画をやっていないかと探してみると、府中のTOHOシネマズで「メリーポビンズ」が上映されているのを見つけました。メリーポピンズは1964年に制作されたウォルトディズニーカンパニー制作のミュージカル映画です。米国のアカデミー賞を5部門で受賞した作品です。
ジュリーアンドリュースさん主演
メリーポピンズを演じるのは、サウンドオブミュージックでも主演しているジュリー・アンドリュース、歌唱力は抜群です。ある日、銀行に努めるジョージバンクスの家でいざこざがあり、ベビーシッターが出て行ってしまいました。子どもたちの面倒を見るためには家政婦がどうしても必要で、ジョージバンクスはタイムズ紙に載せるベビーシッター募集の広告文句を考えます。
そこへ娘のジェーン・カロライン・バンクス、次男のマイケル・バンクスが二人で自分たちで考えた募集広告を持ってきました。「ほっぺたが赤くて、優しくて、歌がうまくて、ゲームができて」という条件です。しかし、ジョージバンクスは子どもたちが持ってきた紙を破り暖炉に投げ込んでしまいました。しかし、その紙は暖炉から空へと舞い上がっていきます。
ベビーシッターの募集
日が変わって朝になり、家の前には広告を見て集まったベビーシッターが列をなしていました。しかし、急に風向きが変わり、強い風が吹き始め家の前に並んでいたベビーシッター候補の人たちは風で飛ばされてしまいました。そして、玄関の前に立っているのはメリーポピンズのみとなります。
メリーポピンズはジョージバンクスとの面接の中で、子どもたちが募集した条件を一つずつ読み上げ自分が一番合っているということをアピールします。ジョージバンクスは破り捨てたはずの紙をなぜメリーポピンズが持っているのか、とても混乱してよくわからないうちに合格させてしまいました。
魔法を使った不思議な出来事
そこからメリーポピンズが魔法を使って不思議な出来事がいろいろと起こります。例えば、メリーポピンズが持っているカバンからは、到底、そのカバンの大きさからは想定できないほどの大きな鏡、フロアライトなどが出てきます。子どもたちが大嫌いな片付けもメリーポピンズにかかれば楽しいゲームに大変身します。お出かけをすれば、絵の世界の中に入って冒険をすることもあります。子どもたちはとても興奮して夜も眠れません。
しかし、メリーポピンズが子守唄を歌えば、すぐに熟睡してしまいます。
この映画の中で一番手間がかっていると思ったのが、絵の世界に入って実写の画像と合成している部分です。1964年当時の技術で、ここまでアニメと実写を合成させるのは、とても難しかったのではないかと思います。どうやって、ここまでアニメと実写を同期させたのか、まったくその仕組みがわかりませんでした。
ジョージバンクスは仕事一辺倒で子どもたちの躾にはうるさいものの、子どもたちと遊んだり出かけたりといったことが全くできていません。このジョージバンクスがどう変化するのかが、このメリーポピンズという映画のカギになります。
映画の中にはいくつかのジョークが出てくるのですが、日本語字幕を見ていても何が面白いのかまったくわかりません。
スミスという名の義足をつけた男
「スミスという名の義足をつけた男」のジョークがストーリーの中で何度か出てきます。まったく、何が面白いのか、私にとっては意味不明でした。しかし、もとの英文で理解するとジョークを理解できるそうです。「(A man with) a wooden leg named Smith」という英文が、二通りの意味を持っていることがジョークなのだそうです。こちらの英文でnamedがかかっているのが「スミスという男性」と「スミスという名前の義足」という2つの意味を持っており、片方の義足がもう片方の義足の名前を聞くことが面白いのだそうです。しかし、ここまで聞いても日本人にとっては面白くないような気がします。
もう一つのジョークは、ある男が寒い日に下着を買いにいき、店主から「どのくらいの長さがいるのか」と聞かれて、下着の長さではなく、どのくらいの期間使うことができるのかを聞かれたのかと思い「9月から3月まで」と答えます。これも大笑いということになっていましたが、やはり日本人にとってはなぜそこまで面白いのか今一つツボがわかりません。
ちょっと映画全体の時間が長くて、特に前半の部分は飽きてくるところがありました。しかし、子どもたちがジョージバンクスの銀行を訪れる場面のあたりから、この映画は盛り上がりはじめ、ラストを迎えます。今の時代でもこの暖かいストーリーは受け入れられると思います。
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