ここ半年ほど、楽天市場でポイント最大10倍のセールが増えてきたように思います。楽天スーパーセールのほかに、「買い回りでポイント最大10倍」とか「買い物金額合計によってポイント最大10倍」などのセールです。この年末年始にも「ヴィッセル神戸2015年シーズン応援ありがとうポイント最大10倍 全ショップ対象」が実施されていました。
このポイント10倍のセール、使い方によっては非常にお得になります。私もセールが実施されていないときに、ほしい商品を「お気に入り」に登録しておいて、買い回りのセールが始まったら一気にお気に入りに登録しておいた商品を購入してポイント10倍条件をクリアするような買い方をしています。
これだけポイント倍付のセールが増えているというのは、楽天としてはこのようなポイント倍付セールの回数を増やすことで、買い物の金額を増やしたいという思いがあるものと思います。ただ、私のような買い方をしているとセール対象期間外の売り上げが減ってセール対象期間の売り上げが増えるという結果になりトータルとしては変化がないことになります。
楽天がなぜここまでセールを乱発するのか、その要因を想像させるような記事が東洋経済に出ていました。
楽天市場のEC総額が横ばいになってしまっているというのです。特にYahoo!ショッピングの売り上げ金額がかなりの勢いで増加していることが記事の中で紹介されていました。楽天市場ではモールへの出店料で稼ぐような料金体系になっているのに対して、Yahoo!では出店手数料を無料化しています。
驚いたのはその効果です。各モールへの出店数がYahoo!ショッピングでは34万店、そして楽天市場では4.2万店と10倍近い差がついてしまいました。Yahoo!ショッピングは出店料無料化に伴い、出店が増えることで、消費者との間のトラブルも増えるのではないかと想像していたのですが、そのような評判もあまり聞きません。Yahoo!ショッピングの戦略は正解だったということになるのでしょうか。
EC市場ではAmazonも強いですし、楽天市場はこれからも厳しい戦いを強いられるのではないかと思います。単にポイント倍付キャンペーンの回数を増やすだけでは売り上げ増大の根本打開策にならない可能性もあるので、何らかの戦略変更が必要な時期にさしかかっているのかもしれません。
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