土鍋の進化

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長谷園 かまどさん

昨日、テレビ東京の経済番組をつけながら作業をしていると、土鍋、ご飯、「ながたにえん」というキーワードが聞こえてきました。そうか、今回はお茶漬けで有名な永谷園の特集なんだなと心の中で呟きながらそのまま作業をしていると、どうも永谷園ではなさそうです。

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長谷園の「かまどさん」

「かまどさん」というご飯を炊く土鍋を販売し爆発的なヒットを記録した伊賀焼の窯元で「長谷園」というところの紹介でした。もともとは伊賀焼の他にビルの外壁なとで使うタイルを作っていた会社なのですが、阪神淡路大震災でタイルは震災時にはがれ落ちて危ないという印象が根付いてしまい一気に販売不振に陥ってしまいました。しかし、従業員を解雇するわけにはいかないので、製品の製造はそのまま続けてしまい、一時は負債が18億円に達したと紹介されていました。

その上、下請けで作っていた焼き物も発注者と喧嘩したことで仕事を失ってしまい、「もう長谷園はだめではないか」とささやかれるところまで行ってしまいました。ただ、この喧嘩の原因は長谷園がオリジナル商品で培ったアイディアを発注主側が盗んだことによるものだということなので、本当であれば長谷園の落ち度はないのかもしれません。

長男が復帰

歴史ある窯元の火をこれで途絶えさせることはできないものの、もう仕方がなくなり、長男を呼び戻しました。それまで勤めていた会社を辞めて戻ってきたのだそうです。18億円の赤字を見ながらも、お父さんが残していたメモに会社の再建のヒントがありました。偶然、「かまどさん」の原型となるアイディアが書かれたメモを見つけて、これを発売してみようと考えたそうです。小さい頃から土鍋で炊いたご飯は美味しいことが分かっていたので、これならば行けると思いついたのだそうです。

土鍋で試作に試作を重ねて、単に中火でガスコンロにかけておくだけで、「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ」を再現できる土鍋の開発に行き着きました。最初は売れなかったそうなのですが、ある料理研究家が取り上げたことで、口コミ効果で徐々に売れ始め、大ヒットにつながりました。こちらが長谷園の土鍋「かまどさん」になります。

土鍋と言えば旧来然とした鍋を作り続けるイメージがあるのですが、時代の変化に合わせて家族が幸せに土鍋がのっかった食卓を囲んで食事を楽しむ光景を想像して新しい商品の開発を進めているのだそうです。

新商品の中には、燻製を作ることができる土鍋や蒸し料理を作れる土鍋、ピザを作ることができる土鍋といった、今までの土鍋の常識を覆すような商品がたくさん紹介されていました。

今までの商品だけで満足していてはいけないと考えさせられる番組でした。

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