1958年(昭和33年)に発売された日清食品のチキンラーメンはインスタントラーメンの元祖です。当時はうどん玉が6円、通常の乾麺が25円の時代に一袋35円という価格で販売しました。その高すぎる価格に対して問屋からは「商売にならない」と不評を買ったそうです。
ただ、百貨店での実演販売などでの効果があって主婦層をはじめとした支持を受けるようになりました。
日清のチキンラーメンは袋麺であるにもかかわらず、鍋で煮る必要はなく、どんぶりの中に熱湯を入れて、2分待つだけで食べることができます。
また、麺自体に味が付いているため、スープの袋を破ったりする手間すらいりません。非常に手軽に作ることができます。
麺を茹でずにそのまま食べても美味しいようですが、スープに溶け出す分の味まで一緒に食べる形になるので、少々塩辛すぎる場合もあると思います。
しかもスナック菓子のような味付けで、万人に好まれる味のようにも思います。
チキンラーメンの歴史
もともとは昭和33年に発売が開始されました。今から60年近く前になります。いわば即席めんのパイオニア的な存在です。当時は85グラム入りで35円という価格だったとWikipediaで紹介されていました。国鉄の初乗りが10円の時代ということですので、今の価格でいうと400円前後ということになるでしょうか。かなり高めの価格設定です。
安藤百福はチキンラーメンの製法特許を独占せずに契約したメーカーに公開しました。それを機に即席めんの市場は急成長を遂げました。低価格競争に陥った面もあり、このままでは日清食品が大変なことになるということで新たに開発されたのが日清のカップヌードルになります。
たまごポケットの登場
そして、2003年に「たまごポケット」がつけられました。どんぶりの中に麺を入れて、たまごポケットにうまく生卵をいれます。以前は生卵が麺の上から滑り落ちてしまうことがあったのですが、たまごポケットができてからは安定性が増しました。その上から熱湯を注ぎ込んで行くと、白身の部分が白くなっていきます。
実はたまごポケットには二段階の成長の進化がありました。最初は平成15年、二段階目は平成20年です。二段階目ではたまごポケットが少し複雑な形になり黄身が埋まる部分と白身が広がる部分ができました。
あとはしっかりと何かで蓋をして、お湯が冷めにくくするとともに、卵がうまく蒸されるようにします。そのまま3分間待てば出来上がりとなります。発売当時は待ち時間は2分間だったそうですが現在は3分間になりました。熱湯を沸かした鍋で直接煮込めば1分強で食べられるそうです。
袋麺自体には具材は何も入っていませんが、生卵をかけただけのシンプルな調理でも十分に美味しいと思います。
【2019/07/04追記】
日清食品の創業者夫妻をモデルにしたNHKの朝の連続テレビ小説「まんぷく」も大きく話題になりました。オンエアされていた期間は、やはりチキンラーメンの売り上げにも大きく影響があったようで、特に開発ストーリーがクライマックスとなった2019年2月ごろには各地のスーパーマーケットでチキンラーメンが爆売れしました。
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