NHKの報道記事を読んでいると、NTTドコモが長期契約者への優遇を従来以上に強化する方向で検討していることが紹介されていました。
MNPで電話会社を渡り歩く方が得になる?
以前は携帯電話会社間をMNPで乗り換えると、驚くほどスマホが安くなったり、無料になったりするような施策が展開されていて、ずっと同じ携帯電話会社のままで機種交換だけを繰り返しているような、本来であればその携帯電話会社にとっての優良顧客が冷遇される状況がありました。
これは、少しでも契約者数を増やしたい会社が最初は赤字でもお客さんを引き入れて、契約者数を増やすための戦術をとったためで、ほかの携帯電話会社でも追随せざるを得ない状況になっていました。
引き留めポイントの配布
一時期は自分が契約している携帯電話会社に他社への転出をしたいと申し出ると、機種交換時に利用できる多額のポイントを秘密で貰えるような、いわゆる引き止め策を取っていた会社もあります。
これらの原資は全て、同じ携帯電話会社で契約を続けている優良なお客さんの基本料や通話料、パケット使用料があてがわれており、とても歪んだ状態になっていました。
総務省による規制の強化
このような不透明な状況を是正しようと、総務省は携帯電話会社を乗り換える人を対象にした大幅な値引きに規制をかけたり、また長期契約者への優遇措置を考えたりするよう、携帯電話会社に指導をしています。
NTTドコモの長期契約者優遇策
そんな状況を受けて、NTTドコモでは四年以上契約している人を対象にして、料金の負担を減らす施策を検討しているとのことです。具体的には現在は全ての契約者を対象にして端末の購入代金等に利用できるdポイントを1%の率で毎月付与していますが、4年以上の契約者に対しては倍の2%、そして10年以上の契約者には4%、15年以上の契約者には5%の率でdポイントを付与する方向です。
長期契約者にとって有益な分かりやすい料金体系に一歩近づいているので良いことだと思いました。
【2023年5月1日追記】
ahamo等の安い料金プラン
楽天モバイルが市場に本格参入してくる時期に、携帯電話各社は対抗策として、3000円前後で月間20GB程度のデータ通信ができる格安プランをぶつけてきました。
従来は同様のサービスを受けるためには、少なくとも月額5000円以上の費用が必要でしたので、日本の携帯電話料金は大きく下がるきっかけにもなりました。
ただ、高い従来プランに長年加入している人は、やはりあまりメリットがない状態に拍車がかかっているようにも思えます。
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