Kindle Unlimitedの対象書籍の中でベストセラーになっている書籍を探している中で見つけたのが、今回読んだフィリップ・マグローの「史上最強の人生戦略マニュアル」です。本の始まりは、裁判に向かう心境の変化という、かなり難解な話しから始まります。この読み出しの部分が少し重いので読むことを断念しそうになりましたが、そのまま読み進めると平易な考え方の解説になり、何とか導入部は読み進めることができました。導入部では、「本書は目的と戦略を持って生きていくのに必要な道具を与えるためのものだ」という紹介があります。
発生した問題がひとりでに解決することは絶対に無い、気づいていながら事実として受け入れない、態度が正しいか否かを自問するのではなく、うまくいっているかどうかを自問するといった考え方が、具体例とともに紹介されていきます。確かに自分が正しいと思ってやっていることも、実際にうまくいっていないのであれば意味がありません。やり方を変えるべきです。このようなシンプルな考え方が紹介されていくので、とても共感できます。
また、一度覚えてしまった古いやり方に固執することも忘れるべきだとしています。環境は変化する中で古いやり方がいつでも通用するわけはありません。知るべきことがもっとあることに気づいて、やり方を知ることが大切だとしています。
さらに、人生の責任は自分にあるという考え方が根底にあり、なぜこのような結果になっているのかを自分を一人称にして振り返ることを勧めています。「7つの習慣」で言えば原因を外に求めるのではなく内に求めて変革するインサイドアウトの考え方と似ています。ジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」にも似ているかもしれません。
振り返ることは犯人探しのためにやっているのではなく、これから先、同じような失敗が繰り返されるのを防いで、うまくいくように振り返っているのだと考えれば、自分自身に原因があるということは考えやすくなるかもしれません。
具体例を含めて紹介されていますので、自己啓発本の中では読みやすく自分自身が納得できる素材が多かったため、良い書籍だと思いました。
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