退職金が銀行に振り込まれた際に案内される商品に要注意!

退職金が勤めていた会社から自分の口座に振り込まれると、待っていましたというばかりにその銀行から連絡が来ます。その銀行から案内された商品が冷静に考えると危なすぎたので紹介します。

その商品の説明パンフレットを見ると、投資信託と定期預金にそれぞれ半分ずつお金を預ける内容で、定期預金の金利が「5%!」などと今の低金利下ではあり得ないような数字が誇らしげに書かれています。

しかし、小さな字で書かれている注意書きを目を凝らして読んでみると、あまりにも危険な商品だったので驚きました。要約すると下記の通りです。

  • 定期預金で高い金利が貰えるのは最初の半年のみ。以降は通常の定期預金金利に戻る
  • 投資信託は購入時に手数料が取られる上に毎年の信託報酬率も高い
  • 計算すると、投資信託の手数料は定期預金の金利でもらえる金額よりも高いので、消費者が損することはあっても銀行が損することはない

退職金が振り込まれたばかりの預金者は、銀行から見れば「カモ」ということになるのでしょう。

正直、窓口で退職金の運用方法を相談することは怖くなったので、退職金はネット証券の口座に移してしまいました。

この預金を移しているときにも、その銀行からは幾度となく連絡が来ました。急激に残高が減ると連絡するマニュアルになっているのでしょう。電話がかかってくるときの番号はいつも一緒でしたので、その電話にはでませんでした。留守番電話に残された内容を聞くと、運用方法の相談会を実施しているので参加してみないか?という案内でした。

ネット証券の口座に移して運用したとしても、所詮は米国株の暴落や為替の円安によって投資した金額が棄損する可能性は否定できません。投資のことを勉強して、いくつかの国に分散投資したり、株式、金、債券などのアセットクラスに分けたりといった勉強は大切になってきます。こんな勉強は面倒くさいから預金口座に入れっぱなしにする策もありえますが、今後、インフレが加速すると預金口座に入れた金額は実質的な価値が目減りしてしまうことにもなります。

日本は投資に関する知識が少なく、投資をしている人の割合も少ないことが紹介されることが多いですが、義務教育で投資の基本を教えたり、企業に勤めている間に企業型の確定拠出年金で投資の実体験を積み重ねていったりということが大事なのかもしれません。

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