11月30日にNTT東日本とNTT西日本から、フレッツ光を提供しているエリアにおいてフレッツADSLの提供を終了すること、および同じエリアでフレッツISDNの新規申し込み受け付け終了をすることを発表しました。提供終了予定日は2023年1月末となります。
メタル回線を利用した常時接続サービス
フレッツADSLサービスは以前から各家庭等に引き込まれているメタル回線にインターネットのデータ転送をするための信号を重ね合わせて伝送する方式をとっています。1999年から試験提供していたADSLサービスをもとに2000年から正式に提供を開始したサービスです。昔のパソコン通信をやっていた時代は2400bps~14400bps程度のモデムを使って通信していましたが、これが64Kbpsで通信できるISDN回線が登場し、夜間にはテレホーダイというサービスで定額で常時接続できるようになりました。
しかし、フリーソフトのダウンロードをしたり、画像などを表示するのには時間がかかってしまい、それなりのストレスになっていました。パソコン通信ソフトでオートパイロットという機能があり、ログインからログアウトまででやりたいことを事前に手順を組み、画面を見ていなくても必要な作業が終了するような対応もしていました。
当初はソフトバンクが普及に貢献
ここに登場したのがADSLサービスです。ソフトバンクが駅前などで、ADSL接続に必要なキットを無料で配りまくるということをしていたのもこの時期です。最初はサービスエリアが都心などに限られていて、順次エリアが拡大されていきました。自分が住んでいるエリアでは、いつサービスが始まるのかということを心待ちにしていました。
ADSL導入当初は速さに驚き
そして、サービスが提供されるようになり申し込みを実施して、最初に使った時には本当にそのスピードの速さには驚きました。今まで、Kbps級で通信していたものがMbps級で通信できるようになり、いきなり通信スピードが3桁アップです。今までの通信スピードの増速体験の中でも最大級だったと思います。
そんなフレッツADSLのサービスが終了するというのは、やはり一つの時代の区切りなのでしょう。私自身も既にフレッツ光に乗り換えてしまっていますので、ADSLサービスはここ数年利用していません。電話も「ひかり電話」に切り替えてしまいましたので、メタル回線のサービス自体を利用していないのが実情です。フレッツADSLからフレッツ光への切り替え時も回線スピードは速くなっているのですが、フレッツADSLを最初に利用したときのような感動はありませんでした。
ADSLサービスはメタル回線というインフラを光回線に切り替えるという大事業の移行をする繋ぎ役として、20年強の期間にわたって活躍してきたことになります。携帯電話のモバイル回線もスピードがめまぐるしく増速されている中、フレッツシリーズとしては光回線の次に何が来るのかが気になるところです。
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