AIを用いた金融商品の提案サービス

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ビットコイン

りそなグループが2018年3月中に個人の顧客向けに人工知能を活用した金融商品の提案をスマホアプリを通じて開始すると言う報道がありました。どんな情報をもとに提案するのかというと、下記の通りです。

・顧客の取引履歴

・デビットカードの利用履歴

・ネットショッピングでの買い物履歴

これらの情報をもとに顧客が興味を持ちそうな商品を人工知能が自動的に判断して、メールを使って情報提供をするのだそうです。りそなグループではすでに顧客情報を活用するためのシステムを既に構築済みとのことで、これを活用した仕組みになります。

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楽ラップ

先日、楽ラップというサービスと契約しました。これは最初にいくつかのアンケートに答えると、人工知能がどんな投資のスタイルが向いているかを提案してくれるサービスです。私の場合は、どちらかというと安全志向の債券などの組み入れ比率が高いタイプを推奨されました。どうしてそのコースが良いと判断されたかは説明の文章からは読み取れなかったので、そこだけが残念に感じました。

楽ラップの場合は提示されたアンケートに答えるという手法なので、あまり怖くはないですが、もしも楽天市場や楽天銀行、楽天証券等にある買い物情報や取引情報なども加味された提案ができるようになると、かなりきめ細かい情報になるのではないかと思います。楽天であれば既にその程度の開発は手掛けているのかもしれません。

大量に同じものを提供する時代の終焉

以前は、モノを大量生産して安価に消費者のもとに届けるというのが一つの潮流でした。情報で言えば画一的なメールマガジンなどがこれにあたるでしょう。ところが現在では大量の情報を処理できるようになった技術の進展に伴って、顧客ごとに最適な情報を低コストで届けられるようになってきました。画一的な情報提供は今後は廃れていき、その人に向いた情報が送られてくるようになるのだと思います。

例えば、週末が近づいてきたら、その人の嗜好や天気、観光情報などから、その人にあった近場の旅行先などの提案が送られてくるようになるのかもしれません。野菜や肉の値段等も加味したその人に合った献立情報などの提供も簡単にできるようになるでしょう。買い物履歴からその人の嗜好を分析して次に買ってくれそうな商品の情報を表示するような取組はAmazonなどですでに行われています。

楽天は損保会社を買収

一方では、楽天が野村系の会社を買収し損保に参入するという記事が日経にありました。楽天が野村ホールディングス傘下の損害保険会社である朝日火災海上保険を買収することが日本経済新聞で報じられました。買収金額は400億円から500億円、2018年の夏をめどに完全子会社にすることを目指しています。楽天としては、自社で持つIT技術や9000万人にも及ぶ楽天会員の顧客データをいかして新しい保険商品を開発するとしています。

楽天はすでに2013年に生命保険事業に参入しました。楽天生命として総合保障保険、死亡保険、医療保険などを販売しています。私自身は楽天市場をかなり利用しているのですが、楽天生命とかかわりを持ったのは一度だけで、楽天カードからの案内で無料の掛け捨ての保険に入らないかと勧誘を受けたことが最後です。今のところは、楽天会員に対して積極的な勧誘活動は実施していないように見受けられます。楽天会員の立場からすれば、生命保険に入りたくて会員になっているわけではないので、勧誘が度重なると逆効果になるような気がするので、今程度の距離感でちょうど良いと思います。

記事の中ではネット通販でベビー用品を購入した家庭には子どもがいるといった予測から家族構成や生活パターンを予測すると書かれていました。確かに何を買い物したのかというデータや楽天カードにおける、どこでいくら使ったかというデータを持っているのはかなり強いです。

今後、楽天のように多角的に経営している会社がその保有情報をもとにビックデータ分析し、顧客に接点を持っていくようになると、普通の銀行はかなり厳しい状況になるのではないかと思います。そんな状況に追い込まれないためにも、今回のりそなのような取組みがあるのでしょう。

今の段階ではどこまで自分の情報が外で抑えられているのか、少し気持ち悪いような感じもします。情報管理やセキュリティといった面では規制も必要なのかもしれません。

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