今日、4月30日はSONYが1960年にオールトランジスタのポータブルテレビであるTV-8-301を発売した日だそうです。それまでのテレビでは真空管が利用されていたので、世界初のオールトランジスタテレビというのは画期的な製品だったのではないかと思います。もちろん、オールトランジスタを実現できたからこそ、ポータブルテレビが完成できたのでしょう。
どんな製品なのか気になったので、さっそくネットで検索してみるとSONYの公式サイトで写真が見つかりました。こちらになります。
白黒テレビで画面サイズは8インチとなっています。VHFの1から12チャンネルまでが映すことができました。重さは6キログラムもあります。持ち運ぶには少し重すぎそうです。
現在のポータブルテレビと比較すると大きそうです。それもそのはず、当時は画面に液晶を使うことはできなかったので、ブラウン管が利用されています。CRTではこのサイズが限界だったのでしょう。画面の下にあるSONYのロゴが古めかしいですが誇らしげにも見えます。
公式サイトには別の写真もありました。
この記事には世間の評判ほどは売れなかったという事実も紹介されていました。当時の価格で6万9800円と高価で、どうせ買うならばポータブルテレビを買う前に居間に置く据え置き型のテレビという感覚が消費者には強かったそうです。また、このポータブルテレビはよく故障したとも紹介されていました。SONYの商品は以前は壊れやすいというイメージがありましたが、やはり実験的な商品を世の中に発売する中では耐久性の低い製品もあったのかもしれません。一時期はSONYタイマーという造語もありました。SONYの商品は保証期間が切れたころに壊れるのできっとタイマーが仕掛けられているのではないか?という疑いからつけられた造語です。
とても気になる商品ではありますが、このテレビ、もしも今残っていたとしてもアナログ放送が停波してしまったので見られないのではないかと思います。
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