宇多田ヒカルがNHKのSONGSに登場

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先日、宇多田ヒカルが出演しているSONGSスペシャルが放送されました。SONGSに出演するのは1年9ヶ月ぶりになるそうです。今回の番組はリアルタイムに見ることはできなかったのですが、しっかりとブルーレイディスクレコーダーに録画することができていたので、これを日曜日にゆっくりと見ました。

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再放送 総合 2018年7月8日(日)午前1:55 ~ 午前2:45

前半は又吉との対談で始まります。藤圭子の娘ということで、かなり母親の言動に振り回されたことが宇多田ヒカルの言葉からわかります。毎日、何が起こるか分からないような生活を送っていたようです。

そして、「あなた」が披露されました。昨年、映画「鎌倉ものがたり」でエンディングソングとして採用された曲です。舞台芸術にとにかく凝っていて、結局、どんな仕組みになっているのか推測することすらできませんでした。上からは雨が円筒状に降っていて、下からは雲のようなものが吹き出しています。しかし、途中から何かが真ん中から吹き出して飛び散るような描写に変わったりします。上から下に水を白糸の滝のように落として、そこにプロジェクションマッピングで映像を映し出しているのでしょうか。とても幻想的な世界が描写されていて、「あなた」という曲の雰囲気とよく合っていました。

次に小田和正が登場して、宇多田ヒカルの「道」という曲を紹介します。サントリーの天然水のコマーシャルで採用された曲です。この中で、「フ、フ、フ」とリズムをとるところがあるのですが、ここが特に小田和正にとって印象的だったようです。

そして、「真夏の通り雨」という曲を紹介します。この中のフレーズ、「降り止まぬ、真夏の通り雨」、私自身は特に気になっていなかったのですが、確かに通り雨なのに止まないというのは深い意味があることを小田和正の言葉で気づかされました。このようなフレーズを考えて詩の中に埋め込む宇多田ヒカルの才能もすごいと思いますし、その詩の奥深さをきちんと感じ取っている小田和正もすごいと改めて感じました。

続いて、COLORS。曲のvtrを流しているときに、歌詞を左半分に数行にわたって映し出すという演出も珍しいです。歌詞は一番下に一行出すのが普通ですが、普通ではないことをすることが印象的でした。

さらに、母親のことを歌った「花束を君に」。宇多田ヒカルは「ああいう歌はもうかけない」、「喪失が大きければ大きいほど作品が生まれる」という言葉を語っていました。インタビューを受けた中でこのように回答できること自体がすごいと思います。

街角の人のインタビューなども取り混ぜながら番組は進みますが、最初から最後まできちんと一貫性をもって構成されていて宇多田ヒカルの魅力を前面に出すことに成功している番組でした。

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