最近、エレベーターが来るのを乗り場で待っているときに、エレベーターがどの階にいるのかが分からなくなっています。単にどのカゴが来るのか、上向きまたは下向きのインジケーターが点灯するだけになってきました。
以前は各カゴごとにどの階にいるのかが分かるようになっていたのに、最近は分からないようになってきたのか、単にエレベーター表示のインテリア性の問題か?と思っていたのですが、どうやら違うようです。
日経のXtechでエレベーターの配車のアルゴリズムを解説していたのですが、三台以上のかごがある最近のエレベーターでは一番近くの階にいるエレベーターが真っ先に来るとは限らないのだそうです。
長く待っている人がいる階への配車を優先するアルゴリズムになっているそうで、場合によっては人が待っている階もあえて通過させる場合もあるそうです。(人が乗るのに時間がかかるため)
したがって、この配車の状況をありのままに乗り場から分かるようにしてしまうと、「なんでこのエレベーターは通過するんだ!」と余計にイライラ感が増してしまうので、何階にいるかを分からないようにしているそうです。
逆にいうと、乗り場から何階にいるかが分かるエレベーターよりも、分からないエレベーターの方がたくさん待たされる可能性が少ないエレベーターになるとのことでした。
ただ、この最適化への取り組みは数十年前から進歩を繰り返してきていて、そろそろ、これ以上の改善が難しいところまで来ていると記事では紹介されていました。
そこで、セキュリティゲートを通った際にその人が何階に行こうとしているのかを自動的に認識して、どのエレベーターに乗るべきかを案内したり、予め配車するような仕組みも導入されてきているそうです。
エレベーター単独での問題解決ではなく、そのほかの仕組みと連動して問題の解決を試みるというのは、面白い取り組みだと思いました。
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