東洋経済のサイトを見ていると、「時速360km!JR東「超高速新幹線」の技術革命」という記事が掲載されていました。
2019年春のデビューを目指してJR東日本で開発が進められています。新幹線というと時速250Km程度で運転しているものと思っていたのですが、今一度、Wikipediaで確認してみました。
すると、2018年現在では東海道新幹線で285Km、山陽新幹線で300Km、東北新幹線の盛岡駅以南(正確には宇都宮駅と盛岡駅の区間)で320Kmという数字が並んでいました。すでに、320Km/hものスピードで走っていたとは思いもしませんでした。車で東北方面に行くスピードと比較して新幹線を使うととても目的地に着くのが早いと漠然と感じていたのですが、この最高速度に秘密が隠されていたようです。
ただ、320Km/hが360Km/hになったとしても、速度的には1割強しかアップしていないことになるので、目的地に着く時間が最大でも1割程度早くなるという効果になります。東京から新青森まで3時間かかっているとすれば、36分の差、最高速度を出せる区間は限られていると思いますので、時間差はさらに縮まることになります。
2013年にそれまで275Km/hであった最高速度を320Km/hに高速化した際の所要時間の変化は11分、大きくてもこの程度の差になるのかもしれません。新幹線のスピードをこのように徐々にアップさせていくのがイノベーションのジレンマで言うところの持続的イノベーションだとすると、リニアモーターカーに代表される全く新方式の鉄道は破壊的イノベーションということになると思います。
そろそろ新幹線のスピードアップによる効果(時間の節約)も限定的になってきているので、投資にどこまで見合っているか、評価しなければいけないと感じますし、また、鉄道先進国をアピールする目的でも、JR東海で進めている時速500Kmで浮上走行するリニア新幹線の計画推進に投資する金額を増やした方が良いのではないかと思います。
東京-名古屋間の開業が2027年とされていますが、同じ東洋経済の記事では南アルプスの採掘リスクや新技術の試運転の期間に1年弱しか割り当てられていないことも危惧されています。
できるだけ、時期延伸リスクを少しでも回避できるような計画にしてほしいと期待しています。
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