東洋経済の記事を読んでいると、来年に実施が予定されている消費税増税後の景気対策として、キャッシュレスで買い物をすればポイントを付けるといった仕組みを政府が検討していることが報じられていました。
日本ではキャッシュレスでの支払いが浸透していない(全体の2割程度)ので、キャッシュレス拡大に向けた起爆剤にしたいようです。
ただ、あえて日本政府が国民の税金を使ってポイントまでつけて普及を促すというのは、いかがなものなのでしょう。現金を使うよりも信頼性や利便性、そして可用性が高いのであれば間違えなくキャッシュレスや比率は高まっていくと思います。
逆に言えば日本ではなぜキャッシュレス支払いが浸透しないのかという根本的な話もあります。すでに、クレジットカード会社がポイントを付けてくれる仕組みかあるのに、普及していません。これに国がポイントをさらに付けたら普及するのかというと、疑問が残ります。
中国ではもともと現金自体の信頼性が低かったので、キャッシュレス化が進んだことが報じられていますか、日本人は現金への信用度が高い上、商品を買った時にも、あまり不便さを感じることが無いことが一因にあるような気がします。
これから高齢者の割合が増えていくので、いかにクレジットカードや電子マネーにとっつきやすくするかという課題もあると思います。とても操作が分かりやすいアプリケーションをインストール済みで電子マネーも設定済みのスマホがあれば取っ付きやすさも変わってくるかもしれません。
また、先日の北海道胆振東部地震を起因して北海道全域で停電が発生した際に、クレジットカードや電子マネーが使えなくなり、結局は現金頼みになったことがあります。このような災害でも耐えうる信頼性を確保しなければ、消費者の財布の中から現金がなくなることは無いと思います。
税金を使うのであれば、災害にも強いキャッシュレスシステムの国家インフラを作るとか、別のことに振り向けた方が良いのでは無いかと思います。
キャッシュレス決済にポイントを付けるというのは、本当にキャッシュレス化が進まない本質的な要因に手を打てているのか否かが分からなくて、違和感がありました。
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