東証のシステム障害は証券会社側でIPアドレスの二重設定に起因

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日経新聞によれば、東京証券取引所が23日に提出する報告書で、メリルリンチ日本証券のサーバー内に本来はひとつであるべきのIPアドレスが複数設定されていたことで、東証のシステムがメリルのデータを正常に受信できなくなったことが原因だと明記したそうです。

同じIPアドレスを複数設定したことで、なぜメリルから東証に送られるデータが通常の1000倍になったのか、そのアルゴリズムは記事を読んでもよくわかりませんでした。ただ、通信量が増えたことでネットワーク機器の負荷が高まり回線の1つが機能停止したとあります。

メリルリンチ日本証券側の公式サイトを見てみたのですが、こちらでは特に情報を公開していないようでした。

回線は4回線準備されており、その内の1つが使用不能になったため、東証から各証券会社にはほかの三回線を利用するように通知しましたが、一部の証券会社が対応できずに、取引ができない状況になりました。約10万件の取引ができなかったようです。

この切り替えができなかったことの原因については記事の中で説明はありませんでした。

機器に異常が発生した際、冗長化されている別の機器への切り替えは東証の中だけで実施すれば良いようにも思うのですが、回線の切り替えができた証券会社と出来なかった証券会社があったということは、証券会社側のなんらかの操作が必要だったということなのでしょうか。

証券会社側の操作を伴うのだとすると、証券会社と共同の回線に異常が発生した際の切り替え試験が不足していたのかもしれません。別の記事を見ると、東証は回線の切り替えについて、「事前に訓練を行うべきだった」としていました。

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