数学を専攻することとと公認会計士の関係

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先日、ある大学の入学式を見る機会がありました。その大学の総長による式辞のあと、公認会計士会会長の関根愛子氏が新入学生に対する激励の挨拶をされていました。

関根氏は大学では数学を専攻されたそうです。入学時点では自分が将来何をやりたいのか判らなかったと話されていました。関根氏は数字が何を意味するのかを考えたり、物事を論理的に考えるのが好きだったから大学の専攻として数学を選んだそうです。

そして卒業をするときには違う世界を見たりもう少し幅広い仕事をしたいと考えて一般の就職先を探し、外資系の銀行に就職されました。当時はまだ就職後の研修や配属で男女の扱いに大きな差があるという現実があり、仕事を続けていくためには資格を取るのが良いと考えて公認会計士の資格をとったそうです。

当時は男女雇用機会均等法が施行される前のことなので、たとえ、外資系の銀行であったとしても、そのような状況があったのかもしれません。

当初は大学で専攻した数学と公認会計士の仕事は縁遠いものと思われていたようですが、企業で記載する各種帳簿類に書かれた数字はそれぞれ大きな意味があるものですし、数字間の整合性を確認する中で企業活動の実態そのものも見えてきますので、数学を大学で学んだことによる影響はとても大きかったのではないかと思います。

また、自分の世界を広げるために本を読むことを推奨されていました。やはり、自らが興味をもたない限りは日々が平凡なものになってしまい、なかなか新しい世界が広がっていきません。まずは興味のある分野からでも本を読めば、日常では得られない知見の深みや幅が出てくることは間違えありません。

以前、小学校の卒業式に出席した際に、校長先生が伊能忠敬の話しをしていました。伊能忠敬は江戸時代の商人だった人ですが、本当は隠居してもおかしくない、50歳を過ぎてから17年をかけて日本全国を測量し『大日本沿海輿地全図』を完成させたことで有名な方です。

学ぶことに終わりはなく、いつも新しい気持ちで、学ぶことを続けてほしいということを校長先生は語りかけていました。

普段はあまり卒業式に出席する機会などありませんが、このような話しを聞くことは、日々を平凡に過ごしてしまっている自分にとっても良いことだと感じたしだいです。

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