人数の多い会議の是正と中間管理職の育成

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 仕事をしていると会議というものはどうしても付きまといます。会議は最小限にということは判っていても、時間が必要以上にかかり、会議が終わってみると一体何が決まったのかが判らないようなこともよくあります。どうしてこうなってしまうかというと、会議の準備やファシリテーションが悪いことが原因であることが多いです。

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会議の人数

 準備の中で大切なことはいくつもありますが、その会議の目的に沿った相応しい最低限の人を選ぶことは、とても大切です。ただ、なぜか会議の人数は膨れ上がってしまいます。

 なぜ、膨れ上がってしまうのか、その一つの大きな要因は会社の中で、「部-課-係」といった階層があることに起因しています。例えば、部長に諮って何かの案件の実行を承認してほしいとき、本当は課長がその案件の内容を理解して、部長と二人で打ち合わせをすれば、もっともシンプルな形で打ち合わせは終わります。

 しかし、課長は部長に対して全てを説明できるか否かが不安になるので、係長にも出席するように指示します。そして係長も同様に不安があるために担当者にも出席するように求めます。このようにして会議の人数はどんどん増えていきます。

中間管理職の役割

 こうして会議の人数が増えると何が起こるでしょう。だんだん、存在価値のない中間管理職を増産してしまいます。このような人数の膨れ上がった会議を善しとしていると、徐々に知っている人が部長に説明したり、受け答えをしたりして、課長や係長は同席しているだけという状態になります。課長や係長は部長説明の前に事前説明を受ける際にも甘えが生じて、課長や係長の腹に落ちるまでその案件の理解を進めなくなっていきます。

 したがって、部長への説明時は課長が説明すればよいのです。部長説明の前にその課長が十分に部下から説明を受けて自分の腹に落としておけば良いのです。もしも部長への説明時に部長が本質に関係ない(意思決定に影響しない)非常に細かい部分の質問をして、課長が答えられなかったとしても、それは課長にとって恥ずかしいことではありません。堂々と持ち帰って確認し、あとで確認すれば良いです。

 もしも意思決定に影響するような本質的な部分で課長が答えられなかった点があれば、それは大いに反省して、次の機会ではきちんと考慮するようにPDCAを回せばよいです。このような一連のPDCAが回ってこそ、その課長は成長します。

 物事を決めるための会議の場で、どうも人数が多くて、話しが発散したり、逆に有効な発言が得られないような状況になっていると漠然と感じているようなことがあれば、それは改革に向けた気づきの第一歩です。

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