「日本のIT産業は、なぜ世界に通用しないのか」を読んで

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先日、はてなブックマークで上位にランキングされていた「日本のIT産業は、なぜ世界に通用しないのか」という記事を読む機会がありました。こちらになります。

日本のIT産業は、なぜ世界に通用しないのか|中島聡
かつて「社員にやさしい会社」といわれてきた富士通は、今回5000人のリストラを打ち出した。...3000人を募ったNECは、これまで何度もリストラを繰り返してきた。2012年には、1万人の人員削減を実施している。...早期退職しない限り面接...

言いたいことは分かるのですが、なんとなく、外国で経営者とプログラマーの関係で描かれているプロダクトと、日本の経営者とプログラマーの関係で描かれているプロダクトに違いがあるような気がしました。

外国の例に当てはまるのは、例えばiPhoneのようなプロダクトの開発が当てはまると思います。あの、iOSという産物は人間の感覚を活かすように作られていて、とても仕様書で表現できるものではありません。スティーブ・ジョブズ氏が具現化したかったコンセプトをプログラマーの人が理解し、それを工夫しながら実装していったプロダクトだと思います。

一方で日本の例に当てはまるのは大規模な銀行のシステムのようなものが思い浮かびます。サラリーマン経営者が社内のコンセンサスを大事にして新システムの構想を立てて、その後、ウォーターフォールモデルで仕様書や設計書が出来上がっていき、プログラマーが大量動員されてコーディングをするイメージです。

銀行システムのような守られなければいけない複雑な仕様のシステムを経営者が持っているコンセプトを何千人ものシステムエンジニアやプログラマーが意を汲み取って開発をしたら大変な混乱状態になるでしょう。やはり、仕様書に落として合意を取らざるを得ません。

世界と日本のIT産業の比較と称し、何か別のものを同じ天秤にかけて比較しているような記事でしたので、少し違和感が残りました。

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