子どもの頃、国鉄の特急列車に乗ると必ずと言っていいほど、食堂車が連結されていました。ただ、食堂車は値段が高かったので、食堂車で優雅にご飯を食べるというわけには行かずに、車内で駅弁を食べるのが関の山でした。
食堂車がなくなった
今は在来線の特急列車はおろか、新幹線にすら食堂車が連結されていません。食堂車がなぜ連結されなくなったのか、あまり考えたことがなかったのですが、Yahoo!ニュースの中に疑問に答えてくれる記事が掲載されていました。
なくなったきっかけ
1つのきっかけになったのは、昭和47年に発生した急行「きたぐに」の列車火災があげられていまさた。客車で使用されていた調理器の石炭レンジが火元として疑われたそうです。国鉄は同形式の食堂車を他の列車からも外したため、電車、気動車、特急用の電源車を併結する客車の電気調理器具を持つ食堂車のみとなりました。
2つ目に食堂車は自由席で座れなかったお客さんと指定席を確保できているお客さんしか利用しにくかったことがあるようです。自由席で席を確保したお客さんは、ほかのお客さんに席が取られてしまっては大変なので席を離れることができません。
特急列車にも自由席車両を連結するようになり、食堂車では売り上げが上がりにくい状況になってしまったということでした。
北斗星の登場と廃止
ただ、その後は北斗星といった鉄道で優雅にクルーズのような旅をするというコンセプトで食堂車(グランシャリオ)が復活しました。自由席のお客さんがなだれ込んでくるような心配もないので、北斗星のようなコンセプトの列車では食堂車は似合います。ただ、その北斗星さえも、北海道新幹線ができたことや車両の老朽化を理由にして廃止されてしまいました。
日本自体が国土が狭いこともあり、新幹線や飛行機で移動が簡単にできるようになった今、北斗星やカシオペアに代表される夜行列車のような深夜に列車を走らせるコストにだんだん見合わなくなってきたのかもしれません。
クルーズトレイン
日中帯に走行するクルーズトレインには食堂車が連結されているものがあります。ただ、値段が高かったり事前の申し込みが必要だったりと、気軽に利用できる列車でもないので、このままだと、昔のような気軽に利用できる食堂車を使う機会は失われてしまいそうです。
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