グローバルなデジタル法人課税に新方式

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1970年代、1980年代に情報革命によりコンピューターが身近な存在になっていき、それまでは手作業で実施していたようなことが、パソコンで処理できるようになっていきました。また、銀行のオンラインATMのおかげで窓口で手続きを行わなくてもお金を引き出したり、お金を預け入れるようなことができるようになりました。

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インターネットの普及

続いて、1990年代になるとインターネットが徐々に普及し始めます。1995年のWindows95の導入に伴って、インターネットは個人でも簡単に使うことができる環境になりました。

インターネット上のアプリケーションの実装技術やセキュリティ技術も進化を続け、2000年代になるとAmazonや楽天市場とったものを通して、オンラインショッピングを楽しむことができるようになりました。そして、2010年代になるとブログやSNSといった手段を通じて、個人が簡単に他の人とつながったり、情報を発信することができるようになりました。

特にインターネットが普及したことは、国境を簡単に超えることができるビジネスを可能にしたということで、グローバル的に見ても大きな変化をもたらすものでした。特にインターネット上に巨大なインフラを構築して、グローバルにビジネスを展開するGAFAが大きな勢力を持つようになったことは最近の報道でもよく見るようになったところです。

グローバルな税負担の仕組み

そんな世界の大きな変化の中で、例えばAmazonのような会社は日本でもあれだけ大規模にビジネスを展開しているにも関わらず、日本における税負担が軽すぎるのではないかということが話題に上がるようになりました。

また、フランスでは2019年1月から大手IT企業を対象にネット広告や個人情報の売買などに課税を始めることが東洋経済で紹介されています。

GAFAに課税せよ!広がる「デジタル税」の正体
1月29日、OECD(経済協力開発機構)とG20によるBEPS(税源浸食と利益移転:ベップス)プロジェクトから、新たな政策覚書が公表された。国際協調が進みにくいと思われていたデジタル課税について、国際的な合意形成…

現在の税負担の方式は約100年前の仕組みに基づいて作られた制度で、原則、工場や支店などの物理的な拠点ごとの利益をもとに課税額を算定する方式です。しかし、インターネットがここまで普及した現在、特に相手国に大きな拠点を設けることなく自国から直接、ネットを通じて世界中にサービスを提供しています。

従来は形あるものに課税すること考えが根本にありましたが、デジタル化が進んだおとで形がない知的財産やデータなどに対してどう法人税を対応させるかということが課題になっています。

大手IT企業は利益を生み出す知的財産や顧客データは税率が低い国に置いて税負担を軽減してきました。よく海運会社が船籍を税率の低い国にするという話しは聞きましたが、ITの世界でも同様のことを企業が考えているというのは興味深いことです。

今後はIT利用者の多い国に税収を配分する方式に見直される方向です。G20は2019年は日本が議長国です。6月8日から福岡で開催されるG20で基本方針の一致をはかり、2020年に最終合意を目指します。

現時点、先進国の間では大きな考え方では一致しているので、G20における基本方針の合意はできるのではないかという論調で日本経済新聞では報道されていました。

技術の進歩でここまで環境が大きく変わって、法律の仕組みまでもを見直さなくてはいけなくなるということには驚くばかりです。

日本への影響

なかなか日本ではGAFAに相当する全世界に通用するインフラの提供までには至っていませんので、税負担方式の変更により日本の税収は増えることはあっても減ることはないというのが実情なのではないかと思います。日本でも、全世界を圧倒するような便利なサービスを立ち上げていきたいところです。

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