IoTという言葉が頻繁に耳に入ってくるようになりました。IoTによって、自分自身の生活がとても便利になったという実感はないのですが、何か事件が発生した際にも各所に設置されている監視カメラの映像から、犯人逮捕につながるケースも増えてきているので、確実にインターネットに接続されている機器は急速に増えてきているのではないかと思います。
交通事故についても周囲で走行している自動車に搭載されているドライブレコーダーの映像がニュースで紹介されるようになりました。ドライブレコーダーはインターネットには接続されていないものがほとんどなので正確にはIoTではありませんが、最近ではクラウド上に映像を保管するドライブレコーダーも出てきているので、やがてIoTの一部になっていくものと思います。
そんな状況の中で、IDCが興味深い将来予測のデータを発表しました。2025年にIoTデバイスの数が416億台に達して、これらのデバイスが79.4ゼタバイトのデータを生成するという見通しです。
ゼタバイトという単位自体、まったく使ったことがないので、どれくらいのサイズなのか想像もつかないのですが、1ZBは1TBの約800憶倍とのことです。1TBという単位も10年前は目にすることがありませんでしたあ、最近ではブルーレイディスクレコーダーに搭載されているハードディスクでさえも1TBは普通になってきています。
ZBという単位も日常的に使うような時代が来ることは間違えがないことなのでしょう。
なぜ、これほどまでにデータ量が増えるのかというと、その容量のほとんどを占めるものはビデオ監視アプリケーションによるものとされています。動画は時間軸方向に静止画が積みあがっていくので、容量が簡単に大きくなるのは、よく理解できます。
監視カメラの画質時代も昔は何が映っているのか判別するのが難しいような低画質のものが多かったと思いますが、記憶媒体の大容量化に伴い、最近では録画画質がたいへんによくなってきています。これも、データ量が大きくなっている要因の一つです。
ほかのセンサーのようなものであれば、動画ほどのデータ量が刻々と積みあがっていくような性格のものは少ないと思いますが、いろいろなものに搭載されるようになることで数が瞬く間に増えていく傾向にはあると思います。気象観測データについても、より細かいメッシュで観測が行われるものと思います。
最近、磁気ディスクについては、容量の大きさ競争が少し落ち着いてきたようにも見えます。そろそろ、限界も近いのかもしれないと思い情報を調べてみると、米国のウエスタンデジタル社はMAMR方式によってHDDの面記録密度を年率15%増のペースで拡大して、2025年までに40TB以上の製品を実現できるという記事がありました。
情報量の増加に先を越されることなく、技術開発の方も先に進んでいるようです。
データセンターが随所に建設されるようになりましたが、今後も増え続けるデータの蓄積や処理のために、日本国内のみならず全世界に増えていくことになるのでしょう。各地域における新たな雇用の創出にもつながるかもしれません。
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