最近、食べログに掲載されている口コミは会社側によって操作されているのではないかという疑惑が急に浮上し、公正取引委員会までもが調査することを表明しています。
発端は10月の5日ごろの投稿で、「食べログから、年会費を払えば店の評価を上げるという営業電話がかかってきた」という内容の情報です。「年会費を払えばPRも行われるので店の認知度がアップする」という内容であれば理解できるのですが、「評価」が左右されるのはおかしい話しです。
評価とはその店のサービス、立地、設備、食事の内容等から総合的に判断して利用者が決めるものなので、食べログ側が恣意的に上げることができたらもはや信用できる情報ではなくなります。
ITmedia Newsの記事によれば、実際に運営元のカカクコムに問い合わせたところ、「事実として確認していない」としたうえで、「取引によって店の点数が変動することは一切ない」と否定しています。
しかし、この「事実として確認していない」という回答は、もしもあとで事実が確認できれば撤回することができる、非常に運営元にとって都合の良い回答です。
例えば、ある会社の重要な事実がニュースリリース前にリークしてしまった場合、その会社に問い合わせをすると決まって「決定した事実はない」という回答をします。これと同じような回答であり、カカクコムが完全に否定していないようにも聞こえます。
また、「規約やガイドラインに則って一定の条件を満たしていないものや表現に問題のあるものについては、レビュアー(口コミ投稿者)に対する修正依頼、内容や表現に問題が多い場合には弊社による口コミ削除などを行なっております」とあるので、有料の会員店については手厚く口コミの内容を精査して、規約やガイドラインに則っていない評価の低いコメントを削除していることも考えられます。
実際に統計をとって公開しているサイトがあったのですが、評価点3.8を境に大きな変化があるので、確かに何らかの操作があるのではないかと疑われても仕方がないような状況になっています。
公正取引委員会の調査は、たとえ具体的な改善事項の指導に至らなくても運営元に対する大きなけん制になりますので、ぜひ、消費者を守るためにも実施してほしいと思います。
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