3月1日に厚労大臣が記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染者のうち8割がほかの人に感染をさせていないという見解を説明しました。これは「クラスター」と呼ばれている感染者の集団が発生するのを防ぐために設置された政府の専門家会議が国内で発生した事例を分析した結果から導いた内容です。ここでは2月26日までに感染が集団で発生した10の事例を含む国内の感染者110人について詳しく分析しました。
逆に感染が起きやすいのはどういう環境かと言えば、換気が悪く人が密集して不特定多数と接触する場合に起きやすいとしています。確かに今までの報道を見ていると、スポーツジム、屋形船、ライブハウス等を記事で目にしています。ほかにも、ビュッフェスタイルの会食、スキーのゲストハウス、密閉された仮設テントが感染しやすい環境として該当するとしています。これらの環境では換気を頻繁にすることで一定程度の対策ができるとしています。
北海道では「さっぽろ雪まつり」が閉幕した後の2月13日から発症者が急増しています。専門家は戸外で感染したのではなく、会場のテント内などで濃厚接触し感染が広がった可能性があると指摘しています。さらに北海道では北見市で開かれた展示会に参加した人でクラスターが発生した疑いが浮上しています。これも閉鎖された空間という意味では同様です。
屋外など空気の通りが良い環境では2人以上に感染の広がりが確認されたのは2つの事例のみで4人以上に広がったケースはありませんでした。やはり、空気がよどんでいる閉鎖空間は気を付けた方がよさそうです。沖縄では感染者が3名しか見つかっていないのに対して、北海道では多数の感染者が見つかっているのは、気温が低くて空気の循環が少ない場所に滞在する機会が多いことが関係しているかもしれません。
医療機関の待合室などもリスクの高い場所になりますので、感染の疑いがあっても軽症のうちは一定期間は自宅で経過観察をするというのも拡大防止のためには大きな効果があるものと思います。今回は発生している事象を分析したことによる推測ではありますが、国民がどのようなことに注意しなければいけないのかを知るためには重要な手掛かりになるので、ぜひ今後もこのような情報提供に期待したいところです。
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