映画「鉄道員(ぽっぽや)」を観賞

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 新型コロナウイルス感染拡大防止のために自宅待機が呼びかけられています。そんな中、なかなか見ることができていない映画をこの機会に観ておこうと、Amazonプライムビデオの公開作品を探してみました。すると、その中に1999年5月に公開された鉄道員(ぽっぽや)がありました。高倉健主演のThe邦画とも言える渋い作品です。原作は朝田次郎の短編小説です。まだ小説を読んだこともありませんし映画を見たこともありません。ずっと気になっている映画ではあったので、今までなかなか見る機会がありませんでした。

 物語は北海道の幌舞駅という終着駅に勤務する駅員を主軸に描かれています。奥さんは大竹しのぶが演じています。駅員としての職務に忠実なあまり、風邪をこじらせて生後二ヶ月で死なせてしまった娘や、やはり病気で亡くなった奥さんを看取ることもできませんでした。そんな不器用な生き様を切々と描いていきます。

 途中、福岡の炭鉱が閉山になったため、息子と一緒にこの地の炭坑に引っ越してきた炭鉱夫として志村けんが登場しました。とても熱演していて印象的なシーンです。志村けんが出演した唯一の映画だったのだそうです。本当は2020年に山田洋次監督がメガホンをとる「キネマの神様」に出演する予定でしたが、とても残念ながらその前に新型コロナウイルスのために志村けんが亡くなってしまいました。

 映画の中盤あたりからは、今度は日本人形を持った小学生の少女がホームにやってきます。そして少女は日本人形を駅に忘れていってしまいます。その後、その日本人形を取りに来たという中学生の少女のお姉さん、さらにその後にはそのお姉さんと名乗る高校生の女性が現れます。この高校生は広末涼子が演じています。ネットで映画の口コミを見ていると、広末涼子の起用には賛否両論があるようですが、私自身は良かったのではないかと思いました。

 この映画がロケされされた幌舞駅はJR北海道の根室線、幾寅駅です。この駅は終着駅ではありませんが、映画のロケをする際には終着駅の雰囲気を醸し出すべくいくつか手が加えられていたそうです。今でも幾寅駅には映画を記念した展示物があるようなので、北海道に行く機会があったらせひ立ち寄りたいと思います。

【2024年10月10日追記】

 幾寅駅は、2024年(令和6年)4月1日に富良野駅 – 新得駅間の廃止に伴い廃駅となってしまいました。駅舎は映画のロケのために改装された状態になっているほか、駅前には映画内で「キハ12 23」として登場したキハ40 764号気動車(ぽっぽや号)の一部分(前頭部)が、2005年(平成17年)に廃車の後に設置・保存されています。駅舎の待合室内には映画撮影関連の写真や小道具、出演者のサインなどが展示されているほか、駅前の食堂などのロケーションセットも残されています。まだ、行くことができていないのですが、機会を作って行きたい場所です。

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