共同通信に「三菱UFJ銀行、店舗数を4割減に」という記事がありました。2023年度末の店舗数を300程度にするのだそうです。これは2017年度末時点の店舗数と比較すると、40%減となります。
大手都市銀行と言えば駅前の立地の良いところに店舗を構えていて、なんとなく安心感があるというイメージでしたが、随分、時代も変わったものだと考えさせられます。
すでに、ネット専業銀行も増えてきて、ローコストでオペレーションすることで競争力を付けてきていること、日本における総人口数の中で、スマホもしくはパソコンなどを使いこなすことができる人の割合も増えてきて、もはや店舗に来ることを前提にしたビジネスでは競争力を持ちにくくなってきたということなのでしょうか。
たまたま、一ヶ月ほど前にキャッシュカードのパスワード再登録のために店舗に行きました。セキュリティ的にもかなり厳しい手続きなので、15分ほどかかったと思います。非常に丁寧に対応していただきました。この手続きにかかった銀行側の人件費や諸経費も冷静に考えれば1000円を超えていたものと思います。現在は低金利なので、銀行に預金口座を作ってお金を預けている程度では銀行にとってみれば儲けになりません。逆にコンピューターシステムの維持管理経費、銀行通帳の印紙税の支払いなどでむしろ赤字になってしまいます。その中で、窓口に来た顧客に対して無料で対応しているのですから大変なことです。
JTBが窓口での相談や旅行商品の販売に対して手数料をとっているように、銀行でもこれから先、店頭での対応は費用がかかるような仕組みに変わっていくのではないでしょうか。
取引が少なかったり残高が少ない口座は口座維持手数料がかかるのも当たり前になっていくのでしょう。都市銀行がこのようなサービスモデルに変わっていったとき、果たしてネット専業銀行とどう差別化していくのか、業態として存続していけるのかどうか、とても気になるところです。
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