新型コロナウイルス感染拡大防止のためにリモート勤務や外出自粛が呼びかけられている中、ビジネス書の売り上げが増えていることをNHKが報道していました。今まで以上に自分の時間を持つことができるようになり、自分の学びに時間を使う人が増えているためではないかと記事では推測していました。特に在宅勤務の増加やオンライン会議の増加により勤務地に行く移動時間や会議先に移動する時間が削減されたことはとても大きいと思います。人によっては1日あたり数時間の単位で余裕のある時間を持てるようになっているのではないでしょうか。
もしかすると、単に時間が持てるようになったことだけではなく、アフターコロナに待ち構える新たな社会の潮流に対して不安を感じて知識を吸収しようとしている人が多いのかもしれません。
ここで生み出された余裕時間ですが、本当にビジネス書を読むなど、自分自身に投資できているのだとすれば、これからの日本の経済に対しても良い影響があるのではないでしょうか。サービス型ビジネスの創出やSociety5.0など、日本におけるビジネスの発想を大きく変えていかなければいけないこの局面で、ビジネス書を読むことで、今のままではいけない等の課題意識を持つ人が増えることは素晴らしいことだと思います。
この1年間のベストセラーとなった書籍を全ジャンル押し並べてみてしまうと、鬼滅の刃ばかりがランクインされてしまうのですが、それでも「人は話し方が9割」といったビジネス書が総合順位で12位に入っていることは素晴らしいことです。ビジネス書の店頭売り上げの対前年比では、5月以降、毎月10%前後伸びています。
ビジネス書売り場ではQRコードが書籍近くに掲示されていて、スマホでこのバーコードを読めば、そのまま立ち読みができてしまうという仕組みもあるそうです。書籍を触らないで立ち読みをできれば、それだけ接触機会を減らすことができます。
書籍の要約サービス
書籍を要約した文書のサービスも人気だそうです。一冊につき文字数は約4000字、10分ほどで読める分量を目指しているそうです。
この書籍要約サービスを展開しているflierのサイトを実際に見てみました。こちらが公式サイトです。
こちらを見ると、無料で要約を読むことができる本もあるようです。ただ、実際に「やってのける」の要約を読むと、途中まで無料で読めるものの、全部の要約を見るためには会員登録、ログインが必要になっていました。七日間無料おためしサービスもあるようです。有料サービスに移行すると月額いくらかかるのかは見つけられませんでした。
大事なこと
ただ、ビジネス書を読んだことで、「あぁ、良いことが書いてあった」と安心してしまってはあまり意味がありません。ビジネス書を読んむ中で感じた自分の置かれた状況と本来あるべき状況とのギャップの理解、そのギャップが生じている真因の追求、真因に対する対策の立案と遂行といったことを続けないと、ビジネス書を読んだことが本当に役に立ったかどうかは分からなくなってしまいます。また、対策を考える上では他人を変えるのではなく、自分が変わることを心がけることも大事でしょう。
今後、ビジネス書に触れる機会が増えた人たちによってどんな変化や新しい波が社会に起こり始めるのか、気になるところです。
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