JR東日本は2月8日に新しい駅を東海道線に開業することで神奈川県、藤沢市、鎌倉市と合意したことを発表しました。開業は2032年ごろを目指します。場所は東海道線の大船駅と藤沢駅のほぼ中間地点、大船駅から約2.6Km、藤沢駅から約2.0Kmです。「村岡新駅」という仮称がつけられています。
新駅は橋上駅で、駅舎の敷地面積は約880平方メートル。島式1面2線のホームが設置されます。
この周辺では1985年に廃止された旧国鉄湘南貨物駅の跡地、2006年に閉鎖された東日本旧大船工場跡地があります。このそれぞれの跡地を一体的に再開発が進められています。湘南貨物駅の跡地は1997年に藤沢市が約42億円で購入しスポーツ施設として暫定利用していました。
さらに2006年には近隣の武田薬品工業の湘南工場が生産を終了し当時の知事が武田薬品の研究所誘致を要請、その際に新駅の誘致を表明しました。
費用負担
新しい駅の建設にかかる費用は約150億円(内訳は建設費133億円、駅設置に伴うシステム改修費11億円など)、費用の負担割合は神奈川県が30%、藤沢市が27.5%、JR東日本が15%です。
利用乗降客数の見込み
乗降客数の想定は1日約65,000人です。このうち、約35,000人はほかの路線からこの新駅の利用に乗り換える乗降客、そして約30,000人が再開発をすることによって新たにこの駅を利用すると見込まれるお客さんです。この村岡新駅の設置によって湘南モノレールの湘南深沢駅から約46%、大船駅、藤沢駅、湘南町屋駅から約6%の人が新駅利用に切り替えると見込んでいます。湘南モノレールの需要が減ってしまうことはとても心配です。
東海道線のこの周辺は駅と駅の間隔が非常に長かったことを覚えています。この中間に新駅を作ることは、利便性向上のためには大きな効果があるものと思います。ただ、新駅に停車する分だけ列車の所要時間は増えてしまう面もあるので、人それぞれで受け止め方は違うかもしれません。過去の新聞記事を探してみると、税金の使い道として新駅建造が適切なのか否かを問う反対運動もあるようです。
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