今やスマホを持っている人で有れば誰でもインストールしているようなデファクトスタンダードなアプリとなったLINEですが、このシステムの管理を中国の開発会社に委託していることがNHKで報道されていました。
LINEは個人間のやりとりに使うことはもちろんのこと、国もさまざまな場面で国民との接点として活用を始めているので、個人情報の漏洩などに発展すると非常に影響が大きい事故になります。
中国人の技術者が日本の利用者の個人情報にアクセス可能な状態になっていたようです。
記事からはシステムやデータベース自体が中国などの外国にあって中国からシステム管理をしているのか、日本にあるのかはわかりませんでした。(朝日新聞の記事では日本にあるサーバーに中国からアクセスできるようになっていたと明記されていました。中国の会社は上海にあり、4人の技術者がアクセス可能になっていたとのことです)
個人情報保護法
個人情報保護法では外国への個人情報の移転が必要な場合には利用者の同意をとるように決められているのですがLINEでは十分に説明されていないことも問題となっています。
なぜ、今の段階でこの問題が表面化したのかも、今回の記事からは判りませんでしたが、内部告発があったのでしょうか。
クラウド
今回のLINEのシステムがクラウドを利用していたのかオンプレミスだったのかは判りません。ただ、これから先、クラウドが一般的になっていくと、保有するデータがいったいどこの国にあるのか判りにくくなっていきます。
クラウドを提供する会社によっては「日本のデータセンターのみを利用する」と指定できるオプションを提供している場合もありますが、それにしてもシステムを提供する会社とは別のクラウドを提供している会社に取り扱いは任せた状態になってしまうことに違いはありません。個人情報保護の観点では少し怖い点の一つです。
調査委員会の設置
LINEはYahoo!などと同じZホールディングスの傘下にあります。Zホールディングスでは社内に委員会を設けて調査し改善するとしています。
LINEMOへの影響
ソフトバンクではLINEの知名度を活用して新しい携帯電話のプランである「LINEMO」を積極的に展開しようとしています。今回の報道、少なからずLINEMOの展開にも影響するかもしれません。
コメント