楽天が2018年11月から楽天でんきというサービスを開始しています。楽天でんきは特に基本料金は徴収されず、今の電力会社との契約を引きつけば月々の電気料金が安くなるという仕組みです。
もともとは2016年4月から電力自由化が始まり、それまでは地域ごとに決められている電力会社としか契約できなかったものが、新たに参入した電力会社とも契約できるようになりました。東京ガス、ENEOS、シェル石油等、いろいろな会社で同様なサービスを始めています。
電力自由化
電力自由化は、だれでも電力供給事業者になることができる(発電の自由化)、どの供給事業者からでも電力を買えるようにする(小売りの自由化)、だれでもどこへでも既設の送・配電網を使って電気を送・配電できるようにする(送・配電の自由化、既存の電力会社の発電部門と送電部門を切り離すことで競争的環境を整える(発送電分離)、電力卸売市場の整備といった5つが具体的に行われています。
ただ、楽天が発電や送電設備を持っているとも思えないので、卸売された電気を各戸と個別に契約して小売りしている、格安SIMに近いような業務形態になっているのではないかと推測しています。少なくともスマートメーターについては楽天でんきのものに付け替えが必要です。
電気代のシミュレーション
お得になる額は今の電力会社との契約がどうなっているか、どれくらいの電気を使っているかによっても変わってきます。入る前に料金シミュレーションをしてみました。およそ、1割程度の料金が節約できそうです。具体的には40Aの契約で1年で2万円弱ほど安くなるという診断でした。
価格comの他社も含めたシミュレーションを実施して価格比較を実施すると、楽天でんき以上にお得になる新電力会社もあったのですが、ポイントの利用などを考えると、あまり色々なところと契約するよりも、普段使い慣れている楽天のサービスにした方が良いと判断しました。
楽天でんき
楽天でんきでは手持ちの楽天スーパーポイントを電気代として支払えるようになるだけではなく、毎月の電気量支払200円につき1ポイントが付与されます。
昨年の10月に楽天でんきへ申し込みを行うと、楽天スーパーポイントが3000ポイント貰えるキャンペーンを実施していました。現在でも2000ポイントを新規契約者に対して配っています。
気になる解約金もないようなので、気軽に申し込んでみることにします。
楽天のでんき お申込みで2,000ポイントがもらえるキャンペーン【楽天エナジー】
申し込み
申し込みは思ったよりも簡単で、東京電力の検針票を準備して、楽天でんきの公式サイトから必要事項を入力していけば申し込みが完了しました。楽天の会員IDをすでに持っていれば簡単です。クレジットカードも楽天市場で「通常使うカード」として登録してあるアメックスのカードが自動的に選択されていました。従って、クレジットカードの情報を入力する必要すらありません。
申し込みと同時に楽天でんきのWEBサイトにMYページが開設されて、現在の手続き進展状況が確認できるようになりました。
2日待ってみましたが特に変化はないので、気長に待ちたいと思います。
【2019/01/13追記】
申込みをしてから三日目に、楽天でんきの開通予定日がメールで通知されました。金曜日に申込みをして、日曜日に連絡が来ました。三連休中にもかかわらず、かなり早い対応だと思います。これによると、約三週間後に開通するとのことです。スマートメーターの取り付けが行われると思いますが、この日付については特に言及がありませんでした。
【2019/03/06追記】
楽天でんきに切り替わってから1ヶ月ほどが経過しました。まず、ふつうに家で電気を使っている分には何も変化はありません。ふつうに電気が供給され続けています。
まだ、電気料金がどの程度実際に安くなったかも分からないのですが、1番大きく変わったのは、マイページからほぼリアルタイムで電気の使用量が見えるようになったことです。スマートメーターの威力を感じてしまいました。これならば、節電の効果もほぼないリアルタイムに見ることができるので、興味深いグラフです。
【2021/01/17追記】
楽天でんきは市場連動型ではありません
新電力の会社の中には市場連動型プランを採用している会社があります。この会社は日本卸電力取引所の価格に連動して電気料金単価が決まります。現在、寒波による電力需要が増加してある上に、火力発電燃料が不足していることから市場が価格が急騰していることが問題になっています。(前年比で25倍程度の水準と報じられています)
楽天でんきは市場連動型ではありませんので、日本卸電力取引所(JPEX)の高騰の影響をすぐに受けることはありません。しかし、今後は徐々に価格の見直しが行われる可能性はあります。
【2021/01/26追記】
楽天でんきが新規契約を停止
2020年から続く電力需要の増加に伴う卸市場の価格高騰に伴い調達に障害が生じているため、楽天でんきが新規の契約を停止しました。申込みの再開時期は未定としています。再開時に公式サイトで案内をするとしています。
現在すでに利用している契約者はそのままのサービス内容、料金で利用することが可能です。
【2021年4月27日追記】
新規申し込み受け付け再開
楽天でんきが新規の申し込み受け付けを再開しました。しかし、残念なことに2021年6月1日からは楽天でんきがSPUの対象から外されてしまうことが発表されました。なかば、SPUのアップを狙って楽天でんきに加入した面もあり、とても残念に思っています。
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【2021年5月19日追記】
楽天でんきのSPUアップ(+0.5倍)は5月末に終了
事前にアナウンスされていた通り、楽天でんき加入によるSPUの特典は5月末をもって終了する予定です。楽天でんき加入者向けに楽天では現時点で以下の特典を提供しています。
- Rakuten MUSIC初めて入会&31日以上の継続使用で最大200ポイントプレゼント
- Rakuten TVで利用できるクーポンの配布
- Rakuten TV(「パ・リーグSpecial」月額プラン)に申し込みで当該プランが31日間無料
- フラワーマーケット花由で使えるラ・クーポン配布
- 長崎心泉堂で使えるラ・クーポン配布
【2021年8月25日追記】
楽天でんきご利用特典は微妙
楽天でんきのマイページにログインすると、ご利用特典の内容を確認することができます。ただ、この特典の内容が少し微妙です。
本日時点では下記の特典がありました。
- 釣り具のキャスティングのクーポン
- 初めてRakutenTV利用で300ポイント
- 楽天西友ネットスーパーを初めて使うときの割引クーポン
- 「楽天西友ネットスーパー」で使える50円OFFクーポンx6枚<既にご利用いただいてる方
- RakutenMusicで音楽聴き放題30日間無料でお試し
できれば、SPUで+0.5倍の特典に戻してほしいです。
電気代は安い
一方で電気代の方は2019年から楽天でんきに切り替えているのですが、楽天でんき加入前と加入後の比較で安くなるのは当然として、楽天でんき加入後もなぜか月日を追うごとに前年同期比で安くなっています。テレワークが増えたので在宅時間が増えているのですが、なぜ電気代が安くなっているのかよく判りません。もう少し傾向をつかんでみたいと思います。
【2022年4月13日追記】
東京電力へ切り替え
昨今のエネルギー価格の高騰に伴い、楽天でんきでも料金の改定が行われました。驚いたことに、大手電力会社よりも高い価格に見直しが行われています。このままでは、楽天でんきを続ける意味が無くなってしまいましたので、東京電力エナジーパートナーへ契約を切り替えました。こちらで紹介しています。
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