日本では新型コロナウイルスの新規感染者数が急激に増加し、これを抑制するために緊急事態宣言の対象地域も増えています。ワクチン接種が進んだため、高齢者で重症化する人の数が抑えらていることはワクチンの大きな効果とも言えますが、最近になってワクチン接種だけではまたマスク無しで会合ができる日がすぐそこに来るということは難しいということも判ってきました。
特に米国や英国、イスラエルなど、ワクチン接種が日本よりもずっと進んでいる国においても、マスク無しで人が集まることができるような状況にはなっていません。AERAの記事によると、マサチューセッツ州で7月に開かれた夏祭りなどで469人が感染し、うち9割はデルタ株に感染、感染者のうち346人(74%)はワクチンの最後の接種から2週間以上が経った人だったとのことです。
ワクチン接種をしていた人も接種未完の人と同程度のウイルス量を検出していて、同程度に周りの人にうつしてしまう可能性があることも判っています。米疾病対策センターではこれらの報告から7月27日に屋内または屋外の混雑している場所の公共の場ではマスク着用を求めることに方針を転換しました。
ワクチン接種を完了した人が増えても、しばらくは密な空間や人との接触を避けて、アルコール消毒などの基本動作を徹底し、テレワークなどを励行する生活がしばらく続きそうです。
希望する人の2度目のワクチン接種が完了したあとは、3度目のワクチン接種、いわゆるブースター接種が進んでいくものと思われます。また、新型コロナウイルスにり患した人の数も増えて、人類が集団免疫を獲得して、その先は風邪の一症状のような状態に持っていければ良いのですが、これにどの程度の時間がかかるのか、今のところはまだ見通すことができません。
【2021年6月6日公開】
新型コロナウイルスのワクチン接種が加速
新型コロナウイルスのワクチン接種回数が日本国内においても急速ないきおいで増えています。しばらく前まで、いつになったらワクチン接種が受けられるのか等、マスコミ各社は不安を煽るような報道ばかりを繰り返していましたが、最近はめっきりとそのような報道は減りました。
自衛隊の大規模接種センターなどの効果も高かったのでしょう。大規模接種センターの予約システムについてもマスコミは偽の情報をわざと登録してシステムの欠陥を騒ぎにするような報道をしていましたが、もう少しどうすれば簡便に予約ができるようになるのか等、積極的なアイディアを出し合うような姿勢を貫けなかったのでしょうか。
新興ニュースメディアの頑張り
最近の報道を見ているとレガシーなメディアの存続危機をとても感じます。
スマホのニュースアプリ、smartnewsではワクチン接種の情報チャンネルを配信しています。3つの情報を登録すると自分が住んでいる自治体でいつ頃接種を受けられそうかも教えてくれます。新興のニュースチャネルがこのような住民の不安を取り除くようにするための情報を積極的に配信しているのに対して旧来のニュースメディアは足を引っ張るような報道ばかりをしているのが気になります。
レガシーなメディアの代表の一つであるテレビ朝日はこれほど社会でがんばってワクチン接種を進めているのに、本日付で「ワクチン敗北 ~日本はいかに戦に敗れたのか」という記事を配信しました。今は日本人が団結をして接種回数を加速させていかなければいけないときなのに、政権の揚げ足をとって政治を混乱させたいのでしょうか。テレビ朝日の報道姿勢は疑問を感じざるを得ません。
このSmartNewsのワクチン情報のチャンネルにワクチン接種回数の伸びがわかるグラフが掲載されています。これを見ると、すでに1560万回の接種が行われていることが分かります。一回目の接種が終わった人は1週間ほど前の時点で1000万人を超えたようです。
一日あたり51万3000人もの人に接種が行われていることは、ただただ驚くばかりです。ただ、2回目の接種が終わった高齢者の割合はまだ昨日段階で2%にとどまっています。一回目の接種が終わったあと2週間くらいを目安に二回目の接種をするので、これからこの割合も急速に増えていくものと思われます。
まだ、一般の国民に関しては65歳以上の方を優先して接種が行われている状況ですが、65歳未満の人も7月になったら本格的に接種が始まりそうです。
自治体の情報にも注目
自治体によっては対象となっている高血圧などの持病を持っている65歳未満の人に対する接種の事前登録を行えるよう電子申請を始めたところもあります。市報などで周知されていますが、最近では新聞をとっていない世帯も増えているので、自治体のホームページなどで確認してみてはいかがでしょうか。
職域接種
また、会社や大学などの職域ごとの接種も6月下旬から始まりそうです。楽天やソフトバンク、アイリスオーヤマ、NTT等、いろいろな企業が準備に向けて動き始めていることが報道されています。単に社員だけではなく家族や近隣の住民などに対するワクチン接種をすることもできるようにするようです。企業単位だと健康保険組合等の情報で家族までの情報は正確に抑えることができますが、近隣住民に関してはどのように安全に進めるのか少し安全対策が気になります。
もし、職域の接種も本格的に始まれば、さらに相当の数の接種が進んでいくことになります。
なんとかオリンピックを開催する時期にはワクチンを二回接種して抗体ができている人の割合が少しでも増えてくれると嬉しいです。
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