楽天モバイルがパートナー回線のローミングから7割を終了

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 2020年4月から楽天モバイルは第四のキャリアとして全国への基地局設置を進めていますが、まだ基地局の設置が終わっていないエリアでは、auの回線をローミングして契約者に対してモバイル通信サービスを提供しています。

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ローミングは逆ザヤ

 このローミングに関しては楽天モバイルはそのデータ通信量に応じてauに対して使用料金を払わなければいけません。楽天モバイルは契約者に対してキャンペーンで無料、または安価に回線を提供しているので、ローミングエリア(パートナー回線エリア)では逆ザヤになってしまう格好になってしまっていました。

基地局増設とパートナーエリアの解消

 楽天モバイルでは最初の計画よりも大きく前倒しして、全国への基地局設置を進めていますが、それと同時にローミングエリアも徐々に減らす努力をしていました。今までもローミングは段階的に終了してきましたが、この10月1日には大幅にローミングを縮小することがITmediaモバイルで報道されていました。

 ローミングを終了する地域は全国の39都道府県にわたって、人口カバー率では7割程度になるとのことです。残るローミングのエリアは人口カバー率で約3割だと解説されていました。ただ、6月現在で楽天回線の人口カバー率は90%に到達したことが報道されているので、ITmediaモバイルの解釈は少し違うような気もします。

 なお、ローミングを終了するエリアとは言ってもこれは屋外局に限ったことで、このエリアの中にも、地下や屋内の商業施設、オフィスビルはauの回線を借りているエリアが残ります。

ホワイトスポット対策

 今までも東京などでauのローミングが終了した時期に、それまではローミングで通信ができていたのに終了とともに楽天モバイルの通信ができなくなるエリアが私が知っている場所でもありました。このようなエリアのことをホワイトスポットと呼ぶようです。楽天モバイルではこのようなホワイトスポットには基地局の増設等で対処して、解消されています。

 10月のローミング終了ではこのようなホワイトスポットが生じないように事前の確認作業を実施しているとのことですが、ゼロにすることは難しいので、もしも発生してしまった場合には今後、対策を進めていくことになります。また、ホワイトスポットに住んでいる人に対して、MVNOのSIMが入ったスマホを一時的に貸し出したり、Rakuten Casaの設置を進めます。

 楽天のMVNOはすでに新規の加入は受け付けていませんが、ホワイトスポット対策に使うというのは面白いアイディアだと思いました。楽天のMVNOはNTTドコモの回線を借りているので、エリアは充実しています。

 Rakuten Casaに関してはこちらで紹介しています。

楽天の今後

 楽天モバイルの事業で赤字をいかに減らし、かつ有料の顧客を増やして、モバイル事業で採算が取れるようにすること、そしてモバイル事業以外の収益の柱でいかに利益を稼ぎ出すかが今後の重要になりそうです。楽天市場で消費税分の楽天スーパーポイントの還元をやめる等、徐々にポイント制度については改悪が進んでいますが、逆にお客さん離れが起こると本末転倒なので、全体のバランスをどうとっていくかがカギになるでしょう。

 

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