地上波でデジタル放送が始まったときに一緒に始まったのが、いわゆるワンセグテレビです。2006年に放送がスタートしました。以前は国内メーカー製の高級機を中心にワンセグテレビを搭載したスマホが多数販売されていましたが最近は見かけなくなりました。
ワンセグテレビとは?
日本の地上デジタルテレビ放送ではUHF帯域の470MHzから710 MHzを13から52チャンネルの40個のチャンネルに分けています。そのチャンネル一つの中をさらに13セグメントに分けています。
13セグメントのうち12セグメントはフルセグでのハイビジョン放送用、残り1セグメントをワンセグ放送用としています。
ワンセグテレビではステレオの音声データのほか、解像度が320×240または320×180の映像データを伝送できます。通常のテレビ放送よりも解像度は荒いですが、モバイル機器やカーナビなど、小さな画面で見る分には普通にテレビ放送を楽しむことができます。
また、受信機のモジュールを小さくできることもワンセグがモバイル機器に向く理由です。
現時点のワンセグ搭載スマホ
一時期は国内メーカーのほとんどがフルセグもしくはワンセグ対応機種を発売していましたが、ここ数年は発売する会社が限られてきて、2020年に発売されたスマホのモデルでは、フルセグテレビに対応したものは、ソニーの「Xperia 1 II」とシャープな「AQUOS R5G」の2モデルのみでした。
そして、2021年に発売されたスマホのモデルの中でフルセグを搭載した機種はゼロになってしまいました。
同様に2020年のワンセグ搭載モデルは京セラ製の「かんたんスマホ2」、シャープ製の「シンプルスマホ5」、FCNT製の「らくらくスマートフォン F-42A」の3機種のみです。
2022年2月以降発売予定の機種では、FCNT製「らくらくスマートフォン F-52B」がワンセグを搭載する予定ですが、やはり今後も搭載機種は減りそうな雰囲気です。
ワンセグ搭載スマホ減少理由
ITmediaではワンセグ搭載スマホが減っている要因として下記の三つの理由を挙げています。
- 通信の性能向上
- 動画配信の普及
- テレビ離れ
ネット上の書き込みなどを見ていると、NHKがスマホ保持者に対して視聴料徴収の動きを見せていることも大きいのではないか?という声もあります。
ワンセグテレビであればモバイルネットワークの帯域に負荷をかけることはなくテレビを楽しめるので、選択肢の一つとして搭載されていた方が良いと思うのですが、搭載機種が極端に減ってしまったことは残念なことです。
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