首都圏のマンション一戸あたりの平均価格がバブル時代を超えて、6360万円になったという報道がありました。不動産経済研究所が18日発表した数値です。
首都圏一都三県の2021年度の新築マンション1戸当たりの平均価格は前年度比6.1%上昇の6360万円になったとのことです。
1990年度に記録した最高記録が6214万円だったので、これを上回っています。東京都心のタワーマンションを中心にした高級物件の人気が高く全体の平均を押し上げています。
また、マンション価格が高騰している理由の一つに、建設現場の人手不足による人件費の上昇や円安の進行による建築資材の高騰も影響しています。
コロナ禍で在宅勤務も増えて、住宅需要は高まりを見せているので、低金利が続く限りは、この傾向は堅調に続くと不動産経済研究所では見ています。
中古マンションの価格も調べてみましたが、電車で新宿駅まで15分くらいの東京都郊外の駅からバスを使う(10分)ような場所の2002年築の物件でも価格が非常に高いです。4LDKで6280万円、とても庶民の手が出る価格ではありません。逆に言えば、もしもマンションを売るのであれば、今ならば比較的高い価格で売ることができるのかもしれません。
富裕層とそうでない層の二極化が進んでいるので高級マンションの人気が底堅いのはその通りだと思うのですが、高級マンション以外の需要はどこまで続くのかは少し疑問も残ります。
昨今はテレワークの増加で会社に出勤する頻度が減った人も多く東京の郊外や周辺の県の一軒家に引っ越す人も増えています。また、空き家も増えてきているので、今のまま、マンションの需要が続くとは考えにくいような気もします。
また、新築マンションとは別に老朽化したマンションの建て替え問題もこれからクローズアップされることが増えると思います。冷静に報道を分析していった方が良さそうな局面になってきました。
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