顧客満足度を調査している株式会社oricon MEが発表した2021年携帯キャリアランキングで楽天モバイルが1位になりました。とくに料金プランの評価が高くなっています。税抜2980円で使い放題というあえて一つだけにした料金プランは判りやすいですし、また大容量の通信をするかもしれない消費者にとっては安いと思います。
ただ、楽天モバイルの契約者数はどこまで伸びたのでしょう。2022年2月時点で、MNOとMVNOの契約者数を合計した数字が550万契約という数字まで見つけることができたのですが、これ以降の数字を見つけることができません。
楽天のモバイル事業の業績は2022年第一四半期が最も悪くなり、第二四半期以降は改善すると従来は説明しています。これは無料キャンペーンで契約しているお客さんが減少し、有料課金が始まるためです。しかし、1GBまでの通信であれば無料で回線を維持できるので、1GB以上の通信を契約者がしないと楽天では売り上げにつながりません。この契約者の増加が売り上げ増加につながるのか否かが一つの業績回復の判断材料の一つです。
もう一つ、楽天のモバイル事業で大きな足かせになっていたのは、パートナー回線エリアで支払っていた1GBあたり500円とも言われるローミングの料金です。楽天モバイルではこのローミングを少しでも減らそうと、日本全国で基地局の増設を進めてきて、この4月には人口カバー率が96%を超えたことを発表しています。これにより確実にローミングに対する手数料の支出は減る効果が出てくるのではないかと思います。
ただ、楽天市場のSPU制度の改悪をまだ進めていることや、FCバルセロナが買ったらエントリーでポイント還元率が2倍(+1倍)になるキャンペーンも、今シーズンのFCバルセロナの最終試合予定日(5月下旬頃)をもって終了となることが発表されています。利益確保に向けて苦肉の策が進められていることを考えると、まだまだ会社としては安心できない状況なのでしょう。
楽天グループの2022年第1四半期決算発表・決算説明会は5月13日(金)を予定されています。楽天グループの株価は875円まで下がっていますが、今後の動きが気になるところです。
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