インフキュリオンという会社が5月25日に調査結果を発表した「決済動向2022年4月調査」は興味深い情報がありました。QRコード決済の利用が57%で、Felicaを用いた非接触電子マネーの56%を上回ったという結果でっす。調査対象は全国16歳から69歳の男女2万人ということなので、かなり大掛かりな調査だったことが判ります。
設問の中で1年前との比較を聞いたところ、QRコード決済アプリは60%が「利用増加」と回答している一方、現金は41%が「減少」、13%は「かなり利用が減った」と回答しています。消費者の現金離れが徐々に進行していることが判ります。
QRコード決済はいちいちスマホを操作して、QRコード決済アプリを起動してバーコードを画面に表示しなければいけないので、操作が面倒で普及しないと思っていたのですが、とても意外に感じる調査結果でした。調査の結果では、QRコード決済は、ファストフード・ドラッグストア・コンビニで多く利用される傾向されており、若年層から60才台まで、幅広い年代に利用されていることが判ったようです。
ただ、コンビニやドラッグストアなどのレジでの様子を見ていて、バーコード決済を使っているところはあまり目にしないことも事実です。例えば、PayPayのポイント還元キャンペーンや、かながわPayなどの大規模なキャンペーンを実施しているときは対象店舗で使っている人をよく見ましたが、それ以外の店舗では、SuicaやIDなどの非接触決済を利用している人が目立ちます。
QRコード決済はお店側の利用手数料も無料にして普及の後押しをしてきた経緯がありますが、今後は手数料を徴収する方針に見直しているところもあります。しかし、非接触電子決済の手数料よりはバーコード決済時の手数料を安く設定しているのでお店側のメリットはありそうです。小さな小売店に行ったときにPayPayにしか対応していないということもありますが、小売店側の導入ハードルの低さや手数料の安さからこのような結果になっているのでしょう。
以前はiPhoneにFelicaが搭載されていないなど、非接触電子決済サービスの普及を妨げる要因もありましたが、現在のiPhoneには搭載されています。現時点ではandroidの格安なスマホにFelicaが付いていない場合もありますが、たいていの機種では非接触電子決済が扱えるようになってきています。
出来れば、決済が簡単にできる非接触電子決済が利用できる店舗が増えてほしいと思っているのですが、今後の動向が気になるところです。
コメント