Yahoo!ニュースを見ていると、「QRコード決済に完敗したSuica、 ICカードの運命、今後どうなる?」という記事がありました。SuicaがQRコード決済に完敗しているという認識がなかったので、どういう意味なのかが気になり、記事を読んでみました。
要約すると下記の通りです。
- キャッシュレス推進協議会の利用動向調査によると、2021年のQRコード決済の取扱高は前年度比7割増の約7兆3487億円
- これまでキャッシュレス決済の主流だった「Suica」などの、ICチップを使ったプリペイド型電子マネーは約6兆円
- デビットカードは約2兆8000億円
- クレジットカードは80兆円
- 最大手の「PayPay」の利用者数は、2022年4月時点で4700万人
- NTTドコモの「d払い」も3月末時点で4300万人
- 両方を使い分けているユーザーが多いとしても、日本人の4割以上はQRコード決済を日常的に利用
- Suicaを取り扱うJR東日本の全駅で利用できるわけでもない。
- QRコード決済は商店でも導入のコストが少ないため、爆発的な普及
2021年まではバーコード決済の各社が大規模なキャンペーンを乱発していました。しかし、2022年度以降はバーコード決済のキャンペーンは規模が縮小されてきて、また小売店から手数料を取る動きが出ているので、脱退する小売店も出てくる可能性があります。
従って、ICチップを使った非接触の電子マネーとバーコード決済の決済金額がどのような推移を辿っていくかは、2022年度以降の動きを見ることが肝要です。
歴史のある楽天EdyはiPhoneと相性が悪いこともあって、楽天は楽天ペイを重視しているように見えます。iPhoneのwalletで利用しようとすると、IDも対応しているクレジットカードが少ないので、IDもシェアを落としている可能性があります。
一方でSuicaは iPhoneとも相性が良いので、Suicaが本当に完敗しているのかどうかは非接触決済のブランド別の内訳をみない限り実証できません。この記事の主張は今ひとつ理解できませんでした。
交通系ICカードの体系が複雑、JR東日本の駅でSuicaが使えない駅がある等は、バーコード決済との比較で完敗という主張をするのとは全く別の話で、なんか複数の話題がごっちゃになっていて記事で言いたいことがよく分かりませんでした。
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