全数把握の見直しとマイナンバーの活用

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8月24日に岸田総理大臣が感染者の全数把握を見直す方針を明らかにしました。感染症法に基づき、医療機関が作成した発生届をもとに全数把握が行われていましたが、HER-SYSと呼ばれるシステムに登録するための入力、確認の負担が大きいための見直しです。

今後は自治体の判断で発生届の対象を高齢者や重症化リスクが高い人などに限定できるようになります。ただし、発生届の対象外の人も人数把握は行われます。

現時点でHER-SYSへの入力項目は段階的に削減が行われていて、重症化リスクの低い患者については、7つの項目まで絞られています。

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 市区町村名
  • 電話番号
  • 医療機関からの報告日
  • 症状の有無(診断類型)

一部を除いて、マイナンバーで紐づけられた情報から自動的に取得できそうなものが多いので、近い将来はマイナンバーカードをかざすだけで殆どの入力が終わるような状態にまで持っていけるのではないかと思います。

マイナンバーカードの交付状況は、全国平均で45.9%の人が保有されています。自治体によっても、交付枚数率には大きな違いがあり、例えば宮崎県都城市では82.6%の人がマイナンバーカードを持っています。

このような交付率が高い自治体をモデル地区に選定して、HER-SYSへの自動入力の実験を実施し、重症化リスクの低い感染者の把握やフォローを通し住民サービスの質的向上を図ることができると、マイナンバーカードの普及に弾みがつくようにも思います。

マイナポイントをきっかけにしてマイナンバーカードの交付率を上げる対策から、そろそろマイナンバーカード保有による国民サービスの質的向上を通して交付率を上げる仕組みに変える時期に差し掛かってきていると思います。

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