東京都のベッドタウンの一つ、町田市が2040年度までに市立小学校の数を42校から26校に大幅に削減する計画を策定しました。隣接する2〜3校単位で統廃合を実施する計画で、通学距離が3Km近くになるケースもあります。
町田市では通学距離が長い生徒に対してはスクールバスの運行を検討するとしています。
町田市の小学校統廃合計画
この統廃合の計画は、少子化の影響によるものです。町田市の試算によると、市内の児童数は約2万1000人から2040年度にはやく1万5000人に減ることが見込まれています。今のままの42校をそのまま維持すると、一学年のクラス数が減れば、クラス替えをすることもできず、多様な考えに触れる機会が失われてしまうことを町田市では理由に挙げています。
町田市の小学校は1970年代に建てられたところが多く、既に老朽化しています。中学校も含めて全ての校舎を建て替えると約2588億円かかることも課題です。
人口減少による暮らしへの影響
日本は少子高齢化が進み人口減少が急速に進んでいきます。最近では、東京近郊であっても採算が取れていないJRの路線が多くあることが発表されました。
また、スーパーマーケットの撤退により、日常生活に困る地域が現れ始めたり、徐々に人口減少による影響が現れ始めています。まだ、人口減少は始まったばかりで、これからは更に急速に減少していくため、他にも大きな影響が出てくるのは間違えありません。例えば、橋やトンネル、上下水道、ガス、電気、道路などのインフラ設備の維持が難しくなる場所が出てきます。
今回は2040年度に向けて小学校を統廃合するという計画になっていますが、インフラ全体の将来を考えると、徐々に駅周辺などの利便性の高い場所に住宅地を集めていく、いわゆるコンパクトシティの実現なども合わせて検討する必要が生じるのではないでしょうか。
そのためには、駅から遠い場所の新規の宅地分譲事業などには制限をかけて、市街地にある空き家を流通させていく方法を考えなければいけないと思います。
これは町田市に限った話ではなく、東京都内の人口減少が見込まれる各市町村にのしかかってくる課題です。
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